「W32S」に秘められたFeliCaの工夫(1/3 ページ)

» 2005年08月12日 21時46分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 KDDI初のFeliCa対応携帯となる「W32S」(8月2日の記事参照)。この端末開発に当たり、ソニー・エリクソンは単に“FeliCaに対応した”だけではない工夫を盛り込んだ。同社開発陣にW32Sのポイントを聞いた。

FeliCaロックの仕組みとは?

 「おサイフケータイ」といえば、今のところNTTドコモの専売特許。ラインアップでも認知度でも、KDDIの端末はこれからだ。しかし後発の利点を生かして端末開発ではいくつかの工夫がされている。その1つが、FeliCaのロック機能だ。

 ドコモのおサイフケータイでも、暗証番号や遠隔地からの電話でFeliCa機能をロックができる。KDDIのおサイフケータイでは、ここに“一時的に解除できるロック”を標準搭載した。

 この理由は、「FeliCaを使う際の不安感の払拭」(FeliCa関係のソフトを担当した橋田敏季氏)にある。

 おサイフケータイを現在使っているユーザーに聞いても、日常的にロックをかけている人は少ない。しかしおサイフケータイの使い始めにおいては、セキュリティへの不安があるのも確かだ。

もちろん、「カメラボタン」-「ライトボタン」-「ライトボタン」-「カメラボタン」など、側面ボタンを一定のルールで押さないと解除できないよう設定することもできる

 「あり得ないことだが、電車の中など人混みで怪しいリーダーライターに読み取られてしまうのではないか、という不安を持つ人もいるようだ。こうしたユーザーの不安を払拭し、使ってみるきっかけになれば」(橋田氏)

 W32Sでは側面にFeliCa専用ボタンを用意し、端末を閉じたまま、ボタンでロックを一時解除できるようにした。普段はロックをかけておき、FeliCaを使うときだけボタンを押してロックを解除するという使い方だ。

 日常的にロックしておくことを想定しているため、さまざまな状態でもロックの解除ができるよう調整した。「メールやブラウザ起動中も確実にロックが解除できるようにしている。通話していて、駅の改札をFeliCa携帯で通ろうとしたら……といったところまで議論した」(橋田氏)

 ちなみに、W32Sに限らずすべてのおサイフケータイのFeliCa機能は、フェリカネットワークスが提供するFeliCaチップとして実装されている。ところがこのチップには、ロックするという機能がない。

 ではどうやっているのかというと、FeliCaチップへの電源供給を遮断することで機能を止めている。カード型のFeliCaはパッシブ型といい、リーダーライターから受信した電波を電力として使い動作するが、おサイフケータイのFeliCaチップは電池が必要なアクティブ型(2004年6月17日の記事参照)。それをうまく生かした機能だ。

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