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» 2005年12月01日 14時50分 公開

中国でゲームを配信する際の苦労とは?〜ジー・モードNokia Mobile Application Summit

中国で開催された「Nokia Mobile Application Summit」には、日本のコンテンツプロバイダであるジー・モードも参加していた。現地での苦労を聞いた。

[山根康宏,ITmedia]

 11月22日と23日に開催された「Nokia Mobile Application Summit」(11月30日の記事参照)には、日本からも複数のコンテンツプロバイダやアプリケーション開発企業が参加していた。その中から、日本の携帯向けにも多数のゲームを提供しているジー・モードの海外事業部担当部長、山内裕也氏に中国でのゲーム事業を聞いた。

ジー・モード海外事業部担当部長 山内裕也氏

ITmedia ジー・モードの中国向け事業の現状を教えてください。

山内 現在、中国にグループ会社を設立しており、そこから中国国内向けにゲームをリリースしています。具体的には、中国通信事業者のシェアトップである中国移動のダウンロードサービス「百宝箱」向けに、70本以上を配信しています。

 これらのゲームは、日本国内向けに出しているものをグループ会社で中国語にローカライズしています。またゲーム以外でも、リングバックトーンを一部エリアで開始しました。コンテンツビジネスを現地で理解してもらうため、通信事業者などへの勉強会も数年前から定期的に行っています。

ITmedia ゲームを配信しているとのことですが、中国メーカーの端末にゲームをプリインストールしたりはしないのですか。

山内 中国国内メーカーの数は多く、販売数も増えてきています。しかし端末の価格を非常に低く抑えているため、アプリケーションを搭載してもらおうにも価格面で折り合わないことがほとんどです。またゲーム搭載を売りにした「ゲーム携帯」といったものも、まだほとんど出てきていません。そのため現時点では端末へのプリインストールビジネスは難しいと考えています。

ITmedia 中国でのモバイルゲーム市場の規模はどのくらいですか。

山内 中国移動でのゲームダウンロード数は、前年比で3〜4倍と毎年飛躍的に増えています。そのため日本をはじめ韓国や米国から、多数の企業がこの市場に参入してきています。

 日本はモバイルゲームビジネスが成熟しており、この分野でのビジネス手法に長けているように思われるでしょうが、海外で事業展開する場合は、その国の文化に応じたコンテンツを用意しないことには成功はありえません。たとえば日本ではカジュアルなゲームが好まれる傾向にありますが、中国ではPRGのような本格的なゲームが好まれています。そのため日本で成功したものをそのまま中国へ持ち込んでも、受け入れられるとは限りません。携帯電話に限らず、PC用のゲームでも日本国内で受けるもの、中国で受けるもの、欧州で受けるものなど、国によってゲームの嗜好性は異なります。

 またどんなに面白いゲームでも、中国内で知名度がないことにはなかなかダウンロードしてもらえません。そのためゲームの知名度を上げることも重要でしょう。

ITmedia 中国におけるゲームビジネスにおいて、日本と大きく異なることは何でしょうか。

山内 中国に限らず、海外では日本と違い通信キャリアが携帯のスペックを決めないという事情があります。このためユーザーは、各メーカーの端末から好みのものを選択することになります。要するにメーカーごと、端末ごとにスペックが異なるため、すべての端末向けにゲームを対応させていく作業が大変です。

 海外ではNokiaのシェアが非常に大きく、中国移動でもダウンロード端末の半数近くがNokia端末となっています。従って我々もやはりNokia端末への対応は必ず行っていますし、他社でも販売シェアの大きい端末へは対応するようにしています。

 一方、最近は香港や台湾で日本メーカーから日本と同じスペックの端末が出てきています。これらの端末への対応はローカライズだけで済むため、現地リリースまでのリードタイムが少なくて済みます。今後日本メーカーの端末が海外でも増えることは、我々のビジネスにも大きなメリットがあるでしょう。

 なおNokia向けでは、現時点ではまだJavaアプリケーションのみをリリースしており、S60プラットフォームへのネイティブアプリケーションは出していません。今後S60を搭載した端末が増えてくれば、ネイティブアプリケーションも出していきたいと考えいています。

ITmedia 中国でビジネスを展開していく上で感じられた点などはどのようなものがあるでしょうか?

山内 ほかの業界も同じかとは思いますが、100%独資で事業を行うには制約が大きいため、信頼できる現地パートナーを見つけることが重要です。またビジネス手法や官公庁の対応が日本とは異なるため、なるべく現地の人間を活用することも必要だと感じています。一方、決定してからの動きが迅速なこともあるため、常に目を放さずに見ておく必要もあるでしょう

ITmedia 中国でも3Gが開始される予定ですが、それに向けてのビジネス展開などを考えていますか?

山内 現在はゲームビジネスがメインですが、今後は広告配信など、日本で行っているビジネスを中国でも展開していきたいと思います。3Gが開始されることで多彩なコンテンツ配信も可能になるため、将来は中国内でもモバイルEC全般を扱いたいと考えています。



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