P902iの音楽プレーヤー機能をチェックP902iレビュー第2回(1/2 ページ)

» 2006年02月07日 00時35分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 「P902i」は「P901iS」に引き続いて採用した「SD-Audio」での音楽再生機能に加え、Bluetoothヘッドフォンをサポートした。国内向け携帯電話としては、現在のところ唯一Bluetoothによるワイヤレス音楽再生機能を備える(W41Tなどが発売予定)。前回のアドレス帳・日本語入力・メール編に続き、今回は音楽プレーヤー機能を見ていく。第3回は、Bluetoothの詳細をお伝えする。

楽曲のダウンロード購入も可能──「SD-Audio」音楽再生機能

 FOMA 902iシリーズは全端末が何らかの形で音楽再生機能を備えている。「P902i」は「SH902i」とともに「SD-Audio」を採用。miniSDメモリカード内のSD-Audioフォーマット(暗号化されたAAC)で保存された楽曲ファイルを再生できる。Windows上でminiSDカードへ楽曲転送を行えるソフトウェア「SD-Jukebox V5 LE」が付属しており、miniSDと「FOMA USB接続ケーブル」(または同等品)を追加購入すれば、音楽再生を楽しめる。

付属の「SD-JukeBox V5 LE」。音楽CDからの取り込み、MP3やWMAファイルのインポートに加え、インターネットでのダウンロード販売にも対応している。単体パッケージ版とほとんど機能は変わらないが、音楽CDからAACファイルへの取り込み、P902iへのMP3/WMAファイルの転送時のエンコードビットレートが最大128kbpsに制限されている
「設定」→「その他」→「USBモード設定」で「miniSDモード」に設定し、USBケーブルでPCと接続するとUSBマスストレージクラスのメモリカードリーダーとして認識され、miniSDの読み書きが可能になる。転送のたびに設定する必要はなく、再度変更するまで設定は保持される。ちなみに10曲、合計約40Mバイトの楽曲を転送したときの所要時間は130秒程度(内データベース更新に15秒程度)だった

 SD-Audioは著作権保護機能を備えており、音楽CDから曲を取り込む以外に、PCの音楽配信サービスで楽曲をダウンロード購入することも可能だ。2005年10月31日にニフティが「MOOCS」を開始したことで(2005年9月28日の記事参照)、ダウンロード購入した楽曲を再生する環境が整った。

 音楽プレーヤーとしての機能はP901iSとほとんど変わらない。データボックスの中に機能が組み込まれており、「メニュー」→「データBOX」→「SD-Audio」の3ステップの操作で起動する。起動専用ボタンなどは設けていない。Bluetoothヘッドフォンからのリモコン操作も可能だが、その場合も起動の手間は変わらない。同じシリーズの「D902i」と「F902i」はリモコンで、「N902i」は専用ボタンを使い閉じたままでも起動できること、「SH902i」では履歴を呼び出せば再生できることを考えると、P902iは「ミュージックケータイ」を名乗る割には手抜きな印象も感じる。

 ただし機能自体は充実している。SD-Audioのプレイリストが利用でき、アルバム単位での再生、リピート/ランダム再生などもサポート。全曲のリピート/ランダム再生も可能だ。イコライジング機能はさほど多くはないが、インナーイヤーフォンでは不足になりがちな低音を増強して補う「S-XBS」、音漏れを抑える「トレインモード」、主にスピーカー再生時により広がりのある再生を可能とするサラウンド機能を備える。ボリューム調整も25段階と非常に細かい。

音楽プレイヤーは特にデザインで奇をてらったタイプでもなく、「曲名」「アーティスト名」「アルバム名」「再生時間」「総再生時間」「再生モード」「ボリューム」などそつなく必要な情報を表示する。ダウンロード購入した楽曲ではジャケット表示なども可能だ。背面ディスプレイにも「再生時間」「総再生時間」、さらに「曲名」「アーティスト名」をマーキー表示する
再生モードやイコライジングは音楽プレイヤー画面から「機能」(iモードボタン)で呼び出す。イコライジングは必要最低限。ボリューム調整は25段階とかなり細かい

 レジューム再生もサポートしており、電源のオン/オフや、miniSDメモリカードの抜き差しをしない限り、前回の停止位置から再開できる。音楽再生が一時停止する場合も、音声通話、メール操作などが終われば一時停止状態の音楽プレーヤー画面に戻り、センターキーを押すと音楽再生が再開する。

 各設定状態ごとに、どのように割り込みが起こるかをまとめたのが次の表だ。

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