2月13日、スペイン・バルセロナで初日を迎えた「3GSM World Congress 2006」では、英Sony EricssonがクラブでDJを迎えてパーティを開いた。DJは、CD、レコードだけでなく、同社のウォークマン端末でミキシング。音楽ケータイの人気を受け、世界初の音楽ケータイミックスが実現した。
イベントを開催したのは、バルセロナの中心、カタロニア広場の近くにあるクラブDanzaramaの地下。DJブースには本格的な機材とウォークマン携帯が並んでいた。まずは同社のマイルス・フリント社長による最新製品の発表から始まった。
フリント社長が自信を持って披露したのは、スリムですっきりした外観が印象的なウォークマン端末「W950」だ。先日発表した「M600」の流れを汲んだデザインと色(黒)を持つ。3G端末であるにも関わらず、厚さ15ミリ、重さ112グラムを実現。それだけではなく、4Gバイトの内蔵フラッシュメモリを搭載し、楽曲にして4000曲を保存できるというから、メモリを気にすることなく音楽やアプリケーションを使えそうだ。OSには、「Symbian 9.1」と「UIQ 3.0」を採用した。画面はタッチスクリーンをサポートしている。
音楽機能は正面の左にあるウォークマンロゴの専用キーで起動する。ファイルフォーマットはMP3、AAC、AAC+、E-AACなどをサポートしている。アーティスト、ジャンル、所要時間、リリース日などのメタデータで分類されており、さまざまな検索が可能だ。アルバムジャケット表示も初めてサポートした。音楽を聴くだけでなく、音楽の作成にも対応し、「MusicDJ」で自分のオリジナル着メロを作ることもできる。
音楽再生中は、早送り・再生といったボタンがバックライトでオレンジ色に光る。通話時など、音楽再生時以外は数字キーのバックライトが点灯する。マルチタスク機能をサポートしており、音楽を聴きながら楽曲を検索したり、ほかのアプリケーションを利用することもできる。
Sony Ericssonがウォークマン端末の計画を発表したのは、1年前の3GSMだ。フリント氏はこの1年を振り返り、300万台以上を出荷したこと、ウォークマンブランドの機種が、最新製品を入れると6機種に達したことなど、成功を強調した。
同社はこの日、2メガピクセルカメラを搭載したミッドレンジ3G端末「K610」、ローエンドGSM端末「J100」の2機種も発表している。
フリント氏の次には、同社が1年前からスポンサーになっている女子プロテニスのWTAツアー活動の紹介として、ベルギーのテニス選手、ジュスティーヌ・エナン−アルデンヌさんが登場した。スポーツ選手らしくみずみずしい笑顔で、試合前にリラックスするのに音楽を聴く、といった話をした。
世界初の音楽ケータイミックスを試みたのは、世界的に有名な英国出身のDJ、ジャッジ・ジュールス氏。英BBCのRadio 1でも番組を持っているという人気DJだ。この日の午後バルセロナ入りしたところというジュールス氏は、10台近くあるウォークマン端末が並ぶ中、巧みに操作しながら、ミキシングしてくれた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.