あるBREW開発者の苦悩(2/2 ページ)

» 2006年04月28日 12時00分 公開
[杉浦正武,ITmedia]
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 KDDIの答えは、「審査に1カ月、検証に3カ月というのは最も長くかかったパターンだろう」というもの。「必ず4カ月かかるということはあり得ない。ただ、検証が立て込んでいるときはどうしても時間がかかるもので、たまたまそれにあたったCPが長いイメージを持ってしまったのではないか」

 具体的にこうすれば検証が早くなるということはないが、「今では検証作業もだいぶこなれて、早くなってきている」とした。

1.5Mバイトアプリは「実績ある企業しか作れない」?

 前出のCPはもう1点、KDDIへの不満を口にする。KDDIはBREWのプログラム容量を拡大しており、WIN端末向けのアプリ容量をある時期に最大600Kバイトから1.5Mバイトに拡大している(2005年4月27日の記事参照)。だが、この1.5Mの大容量アプリは誰でも開発できるわけではないのだという。

 「会員1万人のサイトを、半年きちんと運営したぐらいのCPではだめのようだ」。1.5Mの容量をフルに使ったハイクオリティの携帯アプリは、大手ゲーム会社など実績のあるCPだけが開発できる状況だという。「中小のCPから見ると、KDDIが言う“実績”というのは壁が高い」

 この点もKDDIに確認したが、「1.5Mアプリはあくまで中身を問題にしている」との回答だった。「本当に市場性が高いのか、本当に1.5Mのファイルサイズを必要としているのか。なんでもかんでもというわけにはいかない。実際、1.5Mアプリは審査が厳しくなっている」

 ともあれ、このように不満があってもこのCPはBREWアプリを開発し続けている。その理由の1つは、BREWプラットフォームのほうが開発の自由度が高いということ。各CPの開発者が口を揃えて言うのは、コンソールゲームの開発から携帯向けJavaアプリの開発に転じた際に、容量制限などの厳しさに驚いた、ということだ(2005年6月8日の記事参照)。その点、BREWなら開発の制限がもう少しゆるくなる。このあたりは、KDDIが日頃から主張しているBREWプラットフォームの優位性を認めた格好だ。

 もう1つは、やはりauが抱えるユーザーの多さにある。auは2006年3月末の時点で、約2270万人のユーザーを抱えている。BREWアプリ対応機の数で見ても、3月末時点で1734万台が出荷されている。「しかもauのユーザーには若年層が多い。ゲームもダウンロードしてくれる、アクティブなユーザーだ」

 これだけの市場規模を見せられると、BREWアプリの開発をやめるわけにはいかない。それだけに、CPの苦悩は今日も続く。

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