お化けを探すのである。まだ夏の“シーズンイン”には少し早いが、とにかくお化けを探し出さなくてはいけないのである。
ひょんなことから、先輩が記者に手渡してきた「お化け探知機」。ソリッドアライアンスが開発した「ゴーストレーダー」を、さらに小型化した新モデル「ばけたんストラップ」だ(3月31日の記事参照)。空間に存在する未知のエネルギーの念波を捉えてお化けを見つける……という、なんともオドロオドロしい触れ込みの製品となっている。
しかし毎度のことながら、不意打ちのように「これをレビューして」との先輩からのお達しである。なぜビビりの記者が、こんな製品をレビューをしなければならないのか。使ってみて、何も出なければいいが……よくよく考えると、「お化けが出なかったらレビューにならない」じゃないか。このレビュー、はたして無事にすむのだろうか。
何はともあれ、製品を手にとる。説明書きには「ここぞと思う場所で本体にあるボタンを押すと――(中略)色によって場の状態を表します」とある。お化けがいないときはインジケータが緑に点滅し、お化けが出現したときは「赤」に。逆に守り神が出現したときは「青」に点滅するようだ。ちなみに、5段階表示の中間の段階として“ちょっとお化け”の「黄」と、“ちょっと守り神”の「青緑」というステータスもある。
早速ボタンを押すと、赤やら青やらにぎやかに点滅する。どうやらこれは、いわゆる「何が出るかな、何が出るかな」の状態らしい。無駄に遊び心がある心霊グッズだ。やがて判定が下され、記者の周辺の空気は「緑」と出た。ホッとする記者。
念のため、もう一度押してみた。すると……なんと判定は赤! ピコーンピコーンと音まで鳴っている。これはヤバイ。どうやら同じ場所、同じ時間でも、タイミングによって判定はコロコロと変わるらしい。どうすんのよ俺、どうすんの?
しかし心配は無用。ばけたんストラップには「バリアモード」というモードがあり、ボタンを長押しするとバリアがはられるのだった。早速長押ししてみる。この瞬間には全く反応がないのだが、確かにバリアがはられているはずなのである。……もっとも、これを気休めじゃないのかと疑う向きもある。
そこで、もう一度ボタンを押してみた。なんと表示は青緑。“ちょっと守り神”の状況だ。これがバリアモードの効果か? そういわれると、なんだか周囲の風がやわらかくなったような、気がしないでもない。
とはいえ、自宅でボタンをちまちま押していても始まらない。せっかくなので、「出そうな」場所におもむくことにした。
まず向かったのは、靖国神社だ。いわずと知れた戦没者を祭る神社であり、春には桜の名所としてたくさんの観光客でにぎわう。昔から「桜の木の下には死体が埋まっている」と言われるが、そういう意味からいっても、ばけたんストラップが反応する可能性は高そうだ。
では、意を決して実験である。最初のうちは「緑」が多かったが、何度か試していくと……ばけたんストラップに反応あり! ピコーンピコーンと青色が点滅した!
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