孫社長が掲げる“ボーダフォン4つの約束”(1/2 ページ)

» 2006年05月10日 22時43分 公開
[ITmedia]

 「買ってよかった。手応えを感じ始めている」──ソフトバンクが黒字転換を果たした2006年3月期連結決算の発表会は事実上、巨額の買収を果たした携帯電話事業の戦略説明の場になった。ボーダフォン社長も兼任する孫正義社長は、「つながりにくい」などと指摘されてきた3Gネットワークの増強や、端末ラインアップの強化など「4つのコミットメント」を明らかにし、「急激な改善」を約束した。

photo 決算説明会に臨んだ孫社長。「半ば冗談で、そば屋の経営と携帯電話会社の経営のどっちが難しいか、という話になった。全国の多数のそば屋のトップになるのはとても難しいが、携帯電話会社は3社の中で勝てばいい。案外、単純なビジネスではないか」

 「時間を金で買うため」という史上最大規模の大型買収は4月27日に完了。「それから2営業日目にはソフトバンク本社(東京・汐留)への引っ越しが完了した。ボーダフォン社員は『スピードのソフトバンクとはこのことか』と驚いている」(孫社長)

 迅速な行動でシナジー効果を高める一方、ボーダフォンのスタッフとの話し合いも進めている。孫社長は「日に日に自信が高まっている。これは行けるのではないか。直さなければいけないところはたくさんあり、効果がはっきりするのは半年から1年かかるだろうが、買って良かったと手応えを感じている」と話す。

photo 買収のメリット。「新規参入はやれないテーマではないが、損益分岐点までに先行投資が発生するし、端末調達もユーザーのボリュームがある程度ないとメーカーが集まらない」
photo 買収スキーム。金利は平均して約3%、年間の支払利息は約400億円。償却負担が発生するのれん代(営業権)は「現在調べており、第1四半期決算ではクリアにできる」

「直さなければいけないところ」

photo ボーダフォンの現状。少ない3Gユーザー、高い解約率

 「直さなければいけないところ」として孫社長が挙げたのは(1)3Gネットワークの増強、(2)3G端末の充実、(3)コンテンツ強化、(4)営業体制/ブランディング強化──という「4つのコミットメント」だ。

 「カバー率が十分ではない、つながらないなどの理由から解約が多かった」という3Gネットワーク強化は急務だ。このため3G基地局を現行の2万局から本年度内に4万6000局に増やす。NTTドコモは4万6000局に増やす方針が一部伝えられており、追加投資でこれを上回るインフラ整備を決断した。設備投資額は「数千億円の下の方」という。高速通信が可能なHSDPAも今秋に始める計画だ(関連記事参照)

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