端末のスリム化競争や携帯インセンティブの解禁、HSDPAやWiBroなど、新たなトピックが絶え間ない韓国携帯市場。こうした中、通信キャリアや端末メーカーが新たな試みで次なる一歩を踏み出している。市場に変化をもたらし、再活性化を図るためのユニークな取り組みを紹介する。
Motorolaの「RAZR」などが牽引してきた端末のスリム化競争はまだまだ続いており、今でもさまざまなタイプのスリム携帯が発表されている。しかしそれだけではインパクトに欠けるようになったのも事実だ。そこでメーカーはスリム+付加価値で差をつけようと、新しいタイプの端末を発表し始めている。
Samsung電子が注目しているのは素材だ。「マジックシルバーフォン」こと「SCH-B500」は、鏡のようなつやのある表面の質感が特徴。このつやはメッキ処理したマグネシウム素材を利用することで実現したという。素材の特性を十分に活かした端末で「頑丈で軽いという特徴を持つマグネシウム素材でメッキ処理することで、高級感も備わった」(Samsung電子)という。
ところで同社は「ブルーブラックフォン」の投入で、それまでシルバー系が主流だった市場に「ブルーブラック」ブームを巻き起こしたことでも知られる。そんなSamsung電子が投入する「光もの」が、市場のトレンドに影響を与えるのかに注目が集まる。
Samsung電子は6月、ヨーロッパなどの海外市場向けに「The ULTRA Edition」というシリーズを発表している。「D830」にはマグネシウム素材を、「X820」にはファイバーグラスを使っており、「D900」はさらに表面をゴムでコーティングしているという。
「マグネシウムは端末を多彩な色や形にでき、グラスファイバーは耐久性に優れるという特徴がある」とSamsung電子。これらの素材を携帯電話に活かすことで、デザインの多様性や耐久性を高めているわけだ。
D900には、Samsung電子のデザインチームがAdobeのFlash Lite 2.0を用いて開発した「uGo」というGUIが搭載されている。時間や場所などに合わせて待ち受け画面やメッセージ受信時の画面が変わるという動的なGUIだ。このuGoはD900に初めて搭載され、今後同社の携帯電話に順次搭載される予定だ。
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