椿山課長の七日間「椿山さん、全部見えてますよ」Mobile&Movie 第239回

» 2006年12月15日 14時46分 公開
[本田亜友子,ITmedia]
作品名椿山課長の七日間
監督河野圭太
制作年・製作国2006年日本作品


 今回ご紹介するのは、朝日新聞連載中から反響を呼んでいた浅田次郎原作の『椿山課長の七日間』。働き盛りの年齢で家族とローンを残し、死んでしまったサラリーマンが過ごす奇蹟の七日間の物語です。姿を変えて地上に戻った椿山課長の手には、あの世とこの世を結ぶ携帯電話が。

 デパートで働く椿山課長(西田敏行)は、バーゲンシーズンの一番忙しい時、ふいに倒れてしまいます。目が覚めるとそこは明るい光に包まれた世界。自分の居場所を把握できないまま、仕事のことが気がかりで慌てる椿山課長。すると謎の女性(和久井映見)が現われます。

 よく見ると、椿山課長の周囲には多くの人がいて、女性=マヤは説明を始めます。この場所があの世とこの世の中間地点の“中陰役所”であること、これから天国へ行けること、手元のボタンを押せば“無”の世界も選べること。そして、この世に未練がある人のうち、事情を認められた者だけが地上に3日間だけ戻れることを。

 もちろん椿山課長はこの世に戻ることを希望しました。最愛の息子ともう一度会いたいと願ったのです。マヤは椿山には知らなければならない事実があると伝え、地上行きを許しました。この他にヤクザの抗争に巻き込まれた武田と実の母を知らない雄一も、同じ期間をこの世で過ごすことになりました。

 椿山課長が次に目覚めた時には、ホテルの一室に倒れこんでいました。鏡に映った自分がスタイル抜群の美女に変わっていて、椿山課長は驚きます。そんな時、携帯電話の着信音が。マヤからの連絡でした。この携帯電話があの世とこの世の連絡が取れること。必要なものは何でも黒いバッグの中に入っていることを教えられます。さらに

 「生きていた時と正反対の美女、和山椿(伊東美咲)として生まれ変わったのです」

 とマヤに言われガックリ。そして

 「椿山さん、全部見えてますよ」

 とヘンなことをしないようにと釘を刺されてしまいます。そんなやりとりの後、ひとりの少女が現われます。この少女=蓮子こそ、雄一の化身なのでした。椿は、自分の息子と同じ歳くらいの蓮子がいとおしく、親探しの手伝いもすることになります。同じホテルにはヤクザの武田もいましたが、彼もまた正反対の姿=イケメン美容師・竹内(成宮寛貴)となっており、生前とは似ても似つかぬ姿でした。こうして3人は自分たちの家族に、まったくの他人として会いにいくことに。

 3日間で雄一は実の母を突き止められるのでしょうか? そしてヤクザの抗争の行方は? さらに椿山課長が知るべき真実とは?? 今をときめく志田未来からベテラン西田敏行まで、実力派のキャストに唸らされる、ハートウォーミングな作品です。

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