Appleは7月18日、日本のApple Storeにおいて、iPhone、Apple Watch、AirPodsの各製品の価格改定を行い、一斉値上げに踏み切った。新品価格高騰を受け、割高な新品を避けて「認定中古品」などの高品質な中古スマートフォンを選ぶ消費者が増え、中古市場の販売台数は過去最高を記録している。中古スマートフォン需要全体の底上げにつながっている。
Appleの主力製品であるiPhoneでは、スタート価格がiPhone 17eで9万9800円から10万7800円へ、iPhone 17で12万9800円から14万2800円へと引き上げられた。上位モデルのiPhone 17 Proは17万9800円から19万4800円に、iPhone 17 Pro Maxは19万4800円から21万4800円に、そしてiPhone Airは15万9800円から17万7800円へとそれぞれ値上がりしている。旧シリーズのiPhone 16は11万4800円から12万4800円へ、16 Plusは12万9800円から14万4800円に変更された。
【更新:7月18日4時32分】各容量の金額について追記を行いました。
Apple Watchについても、Series 11が6万4800円から7万1800円、SE3が3万7800円から4万1800円、Ultra 3が12万9800円から14万2800円へと価格が改定された。
オーディオ製品のAirPodsでは、アクティブノイズキャンセリング(ANC)非搭載のAirPods 4が2万1800円から2万3800円、ANC搭載モデルが2万9800円から3万2800円、AirPods Pro 3が3万9800円から4万2800円へと引き上げられた。なお、AirPods Max 2については8万9800円のままだ。
この大幅な価格改定の背景には、AI需要の急拡大に伴う世界的なメモリおよびストレージ価格の高騰がある。Appleは同年6月にもMac製品などの値上げを実施していたが、その際にもこれらの部品価格の高騰を主な要因として挙げていた。今回はその影響が、モバイル端末やウェアラブル製品にも及んだ形だ。
このような数万円規模に及ぶ新品価格の高騰を受け、消費者の中古スマートフォンに対する購買行動には明確な変化が生じている。MM総研 研究主任の原健輔氏によれば、2025年度の中古スマホ販売台数が前年比12.4%増の360.7万台に達し、過去最高を記録した。高額な新品を避けて中古を選ぶ消費者が増えていることに加え、通信キャリアやメーカーによる「認定中古品」の普及により、品質面での不安感が払拭(ふっしょく)されつつあることが市場拡大を後押ししているという。
特に注目すべきは、消費者の自己防衛ともいえる中古iPhoneの「先回り需要」の急増だ。Belong 法人事業部門長の内田弦希氏は、同社が運営する中古スマホ販売サイト「にこスマ」のデータを示し、6月25日にAppleがMacやiPad等の価格改定を発表した直後から、当時は値上げ対象外であったiPhoneを含め、中古端末の注文が跳ね上がったことを7月15日の記者向け勉強会にて明らかにしていた。
この現象について内田氏は、「近い将来iPhoneも同様に価格改定が行われ、さらに連動して中古スマホ市場全体の価格も上昇することを見越した方が、状態が良く長く使える新しいモデルの中古スマートフォンを値上がり前に買い求めている」と分析し、消費者の心理が働いた結果であるとの見解を示していた。
さらに内田氏は、この売上上昇のトレンドが発表直後の一時的な現象にとどまらず、7月に入ってからも高い水準を維持しており、値上げ対象外のAndroid端末などにも需要増が波及していると言及。新品端末の価格高騰が、結果として中古スマホ需要全体の底上げにつながっている。
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