中古iPhoneの注文増加 “新品は高すぎ” ――コレが消費者の本音か BelongとMM総研が分析

» 2026年07月17日 15時26分 公開
[金子麟太郎,ITmedia]

 BelongとMM総研は7月15日、中古スマートフォン市場の最新動向に関する勉強会をオンラインで共催した。勉強会に登壇したMM総研研究主任の原健輔氏は、2025年度の中古スマートフォン販売台数が前年比12.4%増の360万7000台となり過去最高を記録したと発表した。原氏は市場拡大の要因として、世界的なメモリ価格の高騰に伴う新品端末の大幅な値上げを指摘した。

 原氏は数千円ではなく数万円規模で価格が上昇しているため、新品が高すぎることで中古を選択する消費者が増えていると解説した。また通信キャリアやメーカーによる認定中古品の販売台数が急増しており、傷やバッテリー消耗といった中古特有の不安感が払拭されつつある現状を説明した。続いて登壇したBelong法人事業部門長の内田弦希氏は、同社が運営する「にこスマ」の最新データを公表した。

 内田氏によると、6月25日にAppleが一部製品の価格改定を発表した直後から、値上げ対象外だったiPhoneを含めて中古スマートフォンの注文が急増した。発表が行われた25日22時を境とした直後72時間の販売実績では、発表前3日間と比較して販売台数が約16%増加し、平均購入単価も約14%増加した。内田氏は、市場全体の価格上昇を見越した消費者の先回り需要だと分析した。

Belong にこスマ Appleによる価格改定の発表直後72時間における「にこスマ」の販売実績データ。発表前3日間と比較して販売台数は約16%増、平均購入単価は約14%増を記録した

 内田氏はグラフに示された売上の上昇トレンドについて、一時的なものではなく7月に入ってからも高い水準で推移していると言及した。値上げ対象外だったAndroid端末や実際の対象となったiPadにも需要の増加が波及していることに触れた。さらに、新品価格の上昇が中古スマホ需要全体の底上げにつながっているという。

Belong にこスマ Appleの価格改定前後における「にこスマ」の売上推移グラフ。価格改定日である6月25日以降、iPhoneやAndroid、iPadなどの売上が全体的に右肩上がりで推移している様子が示されている

 新品価格の高騰が中古市場の活性化を後押ししているようだ。一方、誰もが気軽に新品端末を買いづらいといえる。こうした状況は今後も続く見通しだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月17日 更新
  1. 「友達だけ」のはずが、なぜXで拡散? 看護師の患者撮影動画が流出した「setlog」の“抜け穴”とBeRealとの違い (2026年10月16日)
  2. 異例の「iPhone Air」投げ売りはなぜ起きている? 定価29.5万円の1TBモデルが、いま18.4万円で買える3つの理由 (2026年10月15日)
  3. 「iPhone Air」本音レビュー:使って分かった「バッテリーの持ち」と「ケース選び」の悩ましさ (2025年10月10日)
  4. ソニー、米国で新ウォークマン3機種を発表 最上位「NW-WM1ZM3」は約93万円、画面は5.5型に (2026年10月16日)
  5. 「Yahoo!カレンダー」を「LINEカレンダー」へ刷新 単独アプリ化の背景と追加された新機能を解説 (2026年10月15日)
  6. スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由 (2026年06月10日)
  7. ドコモ「緊急地震速報が届かない」件を謝罪 エリアメール未配信の障害 (2026年10月16日)
  8. 「一瞬の退屈も我慢できない」SNS中毒“ドパガキ”ってなんだ? その心理と、日本以外の状況 (2026年09月15日)
  9. AppleCare+なしで修理費最大27万超の「iPhone Duo」を守るなら? 年間2万も差が出る、スマホ保険を検討してみた (2026年10月15日)
  10. BeRealの次は韓国発のVlogアプリ「setlog」がブームに? Z世代の7割超が使う理由と「タイムリミットに追われない」クローズドな魅力 (2026年09月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー