“ほぼ全部入り”スペックの「W52T」、その実力は?(後編)「W52T」レビュー(2/4 ページ)

» 2007年02月14日 00時27分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 なお、待受時の[#]キー長押しで、Bluetooth機能のオン/オフを容易に制御できるのも従来通り。バッテリーの消費を少しでも抑えたい場合、あるいはセキュリティの観点から、こまめにBluetooth機能をオフにするといった対処も可能だ。

 ちなみに、Bluetooth機能がオフの場合も「ワイヤレス機器選択」でBluetoothデバイスを指定しておけば、Bluetooth機能が自動的にオンになるのはうれしい。このあたりはさすがにau端末で唯一Bluetooth端末を投入する同社ならではの、“こなれたところ”と思える。

 Bleutooth機能をオンにしておくと、ペアリング済みのBluetoothレシーバーの電源を入れると同時に自動的に接続され、Bluetoothオーディオデバイスなら、接続と同時に「au Music Player」が起動して音楽再生が開始される。

 Bluetooth機器の電源と連動して音楽再生できるなら、ワンセグの場合はどうだろうか。

 ワンセグでは、先に本体で視聴を開始してからBluetooth機器の電源を入れるとスマートに操作できる。先の「ワイヤレス機器選択」の設定を行っておくことで、Bluetooth機器が未接続であっても、外部スピーカーから“いきなり音が出て恥ずかしい思い”をすることもない。もちろん「Bluetoothデバイスが未接続の場合は外部スピーカーから出力する」という動きの方が便利というユーザーも多いだろうが、この場合は明示的に出力先設定を変更することで対応できる。

photophotophoto Bleutoothでのデータ受信はメニューから「データ受信」→「Bluetoothで受信」を選択する。受信したデータの保存時は必ず端末での確認操作が必要だ
photo PCドキュメントフォルダ内のファイルもBluetooth送信が可能。もちろん受信もできる

 Bluetooth機器間のデータ送受信は、「OPP」「BIP」により行える。送信はデータフォルダからサブメニューを呼び出して行い、受信はメニューから「データ受信」で待受モードに切り替えて行う感じだ。PCの操作のみで携帯にはノータッチでデータ交換を、という、海外製の端末やソフトバンクモバイル端末の多くで対応する機能のような使い方ができない点は残念なのだが。

 W44TのBluetooth機能と比べて大きく進化したのは、アドレス帳や静止画像に加え、PCドキュメントビューアーで扱えるドキュメントファイルの送受信にも対応したことだ。

 これにより、メモリカード経由やメール添付など、やや面倒な手段をとらずとも手軽にファイルを本体メモリに転送できるようになった。ちなみに本体メモリの容量は1Gバイトもある。PDFで用意される地図データや、会議で使うPowerPointデータなどを格納でき、Bluetoothを活用することでビジネスでの利用も非常に便利になることだろう。


photo Bluetoothハンズフリーデバイス利用時の着信音の課題は残念ながら引き継がれ、W44Tの機能と変わらない。なんらかの形で「鳴り分け」を可能にしてほしい

 Bluetoothハンズフリー機器利用時の着信音は、“端末のみ”あるいは“端末+ハンズフリー機器から出力”が選択できる。

 端末のみの場合は、着信音の設定が有効となるが、端末+ハンズフリー機器の場合は従来機種通り、呼び出し音は固定の電子音のみとなる。

 ここは、着信ごとの鳴り分けも無効になってしまうのに注意したい。“着うた”など、周囲にも聴かせる(聴かせたい)場合も多いが、この点は残念ながら、auの東芝端末の仕様となってしまう。


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