NTTドコモは4月3日、従来と同程度の情報処理量で、肉声に近い高音質な通話が可能な音声符号化技術を開発したと発表した。
この新たな音声符号化技術では、50Hzから16kHzの音声を対象に符号化を行う(従来は300Hzから3.4kHz)。このため人間の音声に含まれる周波数をほぼ完全にカバーできるのが特徴だ。さらに、人間の聴覚は「大きい音量では誤差を感じにくい」という特性があるため、大きい音量の周波数は最小限の精度で符号化し、小さい音量の周波数はきめ細かく符号化するなど、その精度を調整することで音質を向上させると同時に処理の効率化を図っている。
この技術が携帯電話に採用されれば、非常に肉声に近い音声で会話ができるようになるという。ドコモはこの技術の実用化を目指し、さらに研究開発を進める。なお同社は、この技術を適用した「hTc Z」の音声通話システムを、4月4日から横浜で開催される「ワイヤレス/テクノロジー/パーク2007」に出展する。
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