米QUALCOMMは4月5日、Nokiaが同日にQUALCOMMに支払った2000万ドルの特許料支払いを「一方的」とし、米国仲裁協会(AAA)に調停の申し立てを行ったと発表した。
QUALCOMMとNokiaは、4月9日に期限切れとなる現行のライセンス契約をめぐり係争中。Nokiaは、期限以降は契約対象の特許使用に対するライセンス料の支払い義務はなくなるとする一方で、UMTS携帯で利用するQUALCOMMの一部特許については今後も支払いを継続するとして、第2四半期のライセンス料として、QUALCOMMに2000万ドルを支払った(4月6日の記事参照)。
これに対しQUALCOMMは、「Nokiaには、(ライセンスの)価格を一方的に決定する権利はない」と批判。AAAに対し、NokiaがQUALCOMMのCDMA(W-CDMA、ひいてはUMTSも含む)特許の使用を継続すれば、それは現行契約の延長をNokiaが選択したことを意味し、Nokiaには現状と同額のライセンス料の支払い義務が生じるとの裁定を下すよう求めた。
同時にQUALCOMMはAAAに対し、Nokiaが9日以降にQUALCOMMを相手取り訴訟を起こした場合には、Nokiaとのライセンス契約を打ち切る権利があるとの裁定も求めている。
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