“創生主”ウィルコムが変革させる日本のスマートフォン市場(2/3 ページ)

» 2007年06月07日 21時45分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 Advanced/W-ZERO3[es]のタッチパネルには、3インチのワイドVGA(480×800ピクセル)液晶を採用した。これはシャープの薄型テレビ「AQUOS」シリーズで培われた技術を使ったモバイルASV液晶で、QVGA表示の約5倍の高解像度となる。また、Marvell製のPXA270プロセッサ(520MHz)をCPUに採用し処理能力を向上させた。内蔵メモリも倍増し、さまざまなアプリケーションやコンテンツを楽しめる。

photophoto ポイント3はCPUの強化、ポイント4は「Xcrawl」の新設

 W-ZERO3シリーズはタッチパネルに加え、W-ZERO3でスライド式のQWERTYキーボード、W-ZERO3[es]ではダイヤルキーとスライドキーのデュアルキーボードを備えている。Advanced/W-ZERO3[es]では片手での操作性を高めるため、「Xcrawl(エクスロール)」という、クルクルと回せるセンターキーを新設した。

 背面に搭載するカメラは有効130万画素CMOSで、これまでのW-ZERO3シリーズとあまり変わりはない。しかし、撮影モードが7つに増えたほか、撮影した画像へイラストなどを手書きできる。

photophoto ポイント5はカメラ機能の強化、ポイント6はタッチスクロールへの対応

 3インチになったタッチパネルは高解像度化に加え、タッチスクロールに対応した。地図ソフトやWebブラウザを利用する際、スタイラスペンを使って画面を自在にスクロールさせることができる。

 また、外付けのワンセグチューナーもオプションで用意された。USB接続でPCでも利用できるという。ただし、ワイドVGA対応なので従来のW-ZERO3シリーズはサポートしない。開発元はW-ZERO3[es]用ワンセグチューナーと同じピクセラで、価格は1万円前後を予定。端末セットと単体販売を検討中で、感度は[es]用チューナーより上がっているという。

photophoto ポイント7がオプションによるワンセグ対応、ポイント8は定額による大容量コンテンツの活用

 ウィルコムでは、パケット通信の定額料金プランを用意しているため、通信を伴うコンテンツを自由に利用できるというメリットがある。これを生かすため「W+Info」「W+Book」「W+Video」などのサービスが同時に発表された(6月7日の関連記事参照)。また、無線LAN(IEEE802.1b/g)機能を内蔵した点も見逃せない。

 ビジネス機能の強化ポイントとしては、名刺リーダの標準搭載がある。W-ZERO3[es]には名刺リーダを追加したバージョンの「W-ZERO3[es] Premium version」があり、有償オプションでも用意されていた。しかし、個別のモデルに標準搭載されたのはAdvanced/W-ZERO3[es]が初となる。また、Windows Mobile 6を採用したため、最新のOffice 2007文書の表示・編集や、リモートロックにも対応した。

photophotophoto ポイント9は、名刺リーダ搭載・最新Office対応・リモートロックをサポートなど、ビジネス機能の強化。すでに、新日石トレーディングへの大口導入が決定しているという

 最後に“電話機”として魅力的な端末になったことが挙げられる。サイズがよりコンパクトになり持ちやすくなった上、標準で付属するW-SIMがW-OAM対応になり、移動時・サービスエリア圏境での通話品質が向上した。また、赤外線ポート(IrSimple)を搭載し、赤外線搭載端末間でアドレス帳を転送したり、対応するプリンタへ画像を送信することが可能になった。

photo 最後のポイント10は電話機として使いやすくなったこと。通話も、スマートフォンが重視すべき機能だ

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