スピード・レーサー「大金を積んだんだぞ!」Mobile&Movie 第315回

» 2008年07月18日 10時44分 公開
[本田亜友子,ITmedia]
作品名告発のとき(In The Valley of Elah)
監督アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー
制作年・製作国2008年アメリカ作品


 今回ご紹介する作品は、懐かしの日本アニメ『マッハGo Go Go』を実写化した『スピード・レーサー』。『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟が、ジェリービーンズのようにカラフルな映像世界を見せてくれます。レーシングカーから携帯端末までインダストリアルデザインもポップで、目が釘付けです。

 スピード(エミール・ハーシュ)は、幼い頃からカーレースが大好きな少年でした。パパ・レーサー(ジョン・グッドマン)がチューンナップした車に乗り込む兄レックスに憧れ、自分もいつかはレースに出場したいと夢見ていました。しかし、名ドライバーとして一躍有名になったレックスは、家族のチームを離れ、大きなスポンサーに付いたチームに入ってしまいます。寂しいながらも、家族はレックスの門出を祝い、活躍を期待していたはずが、レース中の事故に巻き込まれ、レックスは亡くなってしまいました。

 それから月日が過ぎ、ガールフレンドのトリクシー(クリスティーナ・リッチ)とともに、高校を卒業したスピードは、自然と兄のようなドライバーを目指すようになりました。レックスを亡くしたショックは大きかったものの、レックスと同様に天性のドライバーの素質があるスピードの才能を伸ばすために、家族はバックアップを続けていました。スピードがいつも意識しているのは、兄レックスのような走り。いつか兄の記録を塗りかえることがスピードの目標でした。そんなスピードが、とうとうベテランドライバーも数多く参加するレースで初優勝を飾りました。

 家族が大喜びしていると、さっそく大企業がスポンサーとして名乗りをあげてきました。レーサー家を訪れたのは、ロイヤルトン・インダストリーの社長(ロジャー・アラム)。社長は、スピードに高額のオファーでやさしく誘ってきました。さらに、家族全員をプライベートジェットで、ロイヤルトンの本社に招待します。その工場では、最高の技術を用いてレーシング・カーが作られていて、環境は抜群。働く人々はセグウェイで、敷地内を移動し、ドライバーの個人データは腕時計型のPCで管理され、最先端の技術が満載。スピードはうっとりとそれらを眺めていたものの、ロイヤルトンに所属するかどうかの判断は決めかねていました。

 迷った末、魅力的なオファーを断わると、ロイヤルトン社長の態度は一変。スピードに対し、レースの世界には筋書きがあり、スピードは家族のチームでは二度と勝つことはできないと脅してきたのです。ロイヤルトン社長は、カーレースの裏で、不正な取引を行なっていたのでした。しかし、スピードは持ち前のドライビングテクニックで、ロイヤルトン社が送り込んだ刺客とも台頭に張り合う展開に。

 「大金を積んだんだぞ!」

 ロイヤルトン社長は、携帯電話で妨害工作をさらに指示していきます。追い詰められたスピードに、謎の覆面ドライバーが協力を依頼してきます。それは、ロイヤルトン社の不正を証言するために、トーゴーカーン(RAIN)を勝たせること。覆面レスラーの正体とは? そして、レースの勝利の行方は?

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