エリアワンセグ放送もさることながら、特設イベントブース内にあったデジタルサイネージ端末にも注目したい。これは大型のタッチパネルにさまざまなキャラクターコンテンツを表示し、無料もしくは有料で販売するというものだ。イメージとしては「コンテンツの自動販売機」である。会場内での人気もすこぶる高く、イベント開始から3日間で読売テレビが扱うキャラクターだけで約3000のダウンロードがあったという。実際には読売テレビ以外のコンテンツプロバイダーも、このデジタルサイネージでコンテンツ販売を行っており、実際の利用数はさらに多い。取材中にも多くの人がデジタルサイネージ端末の前に列を作り、次々とコンテンツをダウンロードしていった。人気の高さがうかがえる。
今回会場に設置されたデジタルサイネージ端末は、ドコモ関西支社がイベント用に用意したもので、システム側をドコモが担当し、コンテンツの準備などは読売テレビが行ったという。大型のタッチパネルモニターとFeliCaのリーダー/ライター、携帯サイトが連携し、簡単な操作でコンテンツのダウンロード販売ができるのがポイントである。
では実際の操作手順を見てみよう。
ユーザーはまず、大型タッチパネルモニターに表示されたキャラクターから、欲しいコンテンツを"タッチ"で選ぶ。すると自販機右下のリーダー/ライターが反応し、そこに手持ちのおサイフケータイをかざすと三者間通信で専用サイトにアクセスするためのURLが送られてくる。QRコードのようにユーザーが携帯電話の操作をすることなく、"かざすだけ"でいいのがポイントだ。あとは、送られてきた接続URLから携帯サイトにアクセスすれば、無料もしくは有料のキャラクターコンテンツがダウンロードできるという仕組みである。
このデジタルサイネージ端末は直感的な操作を実現したこともあり、「特に子どもや女性は、すぐに操作が理解できるようです。家族連れで小学生くらいの子どもたちが、親に使い方を教えているといった光景もよく見かけます」と説明員。一方で、おサイフケータイを今まで使ったことがなかった人が、「どこをかざせばいいのか分からない」と困惑するシーンもよくあるという。人気のあるキャラクターと"コンテンツの自動販売機"という組み合わせは、初めてのおサイフケータイ利用を促す効果もあるようだ。
このように、わくわく宝島2008で行われている実証実験は、ワンセグや携帯電話の最新機能を使い、それを連携することで新しいサービスの可能性を試している。しかも、それがユーザー目線で"使いやすく""楽しい"ものになるように配慮されているのがポイントだ。会場内ではほかにもさまざまな催し物やアトラクションがあるので、家族連れや友達同士で訪れても1日中遊べるだろう。
なお、今月30日と31日に泉大津フェニックスで行われる音楽イベント「RUSHBALL2008」でも、エリアワンセグの活用が行われる計画だ。
夏休みも残りあとわずか。通信×放送の最新ソリューションを体験しながら、イベントそのものも楽しめる。ケータイ片手に、わくわく宝島2008とRUSHBALL2008に足を運んでみてはどうだろうか。
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