前モデルのBlackBerry 8707hと比べると、何より本体が薄くなっている点が大きなポイントとなる。比較的角張っていたBlackBerry 8707hと比べて、BlackBerry Boldの背面は「iPhone 3G」のようになめらかな曲線を描いており、片手で持ちやすい。BlackBerry 8707hが、どちらかというと両手もしくは右手での操作を前提としていたのに対して、左手での片手操作などにも配慮している様子がうかがえる。高さは8707hよりもBoldの方が若干長いが、薄くなったことでポケットにも入れやすくなっており、そのメリットは大きい。
ディスプレイのサイズは約2.7インチでほとんど変わらないが、解像度がQVGA(320×240ピクセル)からハーフVGA(480×320ピクセル)になり、より精細になった。またバックライトの輝度も高くなっているようで、静止画・動画ともに美しい表示が可能になっている。また8707hでは待受画面にメニューが並ぶイメージだったが、Boldでは待受画面には最小限のショートカットだけを表示し、メニューにはメニューキーを押して一階層下のレベルに入ってアクセスする仕様に変わった。待受画面に写真などを貼りたいユーザーにはうれしいポイントだろう。
また、マルチメディア機能をサポートした点も目新しい。従来の8707hは、ビジネス一辺倒のストイックな端末だったが、BoldはiTunesの音楽ライブラリとのシンクロ機能も提供されており、1Gバイトのストレージ用内蔵メモリを搭載する上、最大16Gバイトまで利用可能なmicroSDHCに対応しており、音楽や映像も気軽に持ち歩ける。
対応フォーマットは、音楽が3GP、MP3、WMA9、WMA9 Pro、WMA10、MIDI、AMR-NB、Professional AAC、AAC plus、Enhanced AAC plusとなっており、幅広い音楽が再生可能。動画ファイルもDivX 4、DivX 5、DivX 6(一部対応)、XviD(一部対応)、H.263、H.264、WMV3をサポートしている。
独自のWebブラウザも進化を遂げ、これまできちんと表示できなかったページがよりPCに近いレイアウトで表示可能になった。例えばドコモのWebサイトは、8707hではドコモロゴの下にテキストのリンクが並んでしまっていたが、Boldはスタイルシートなどを正しく解釈して、指定通りのレイアウトで表示可能だ。
もちろんクリックとスクロールを続けるだけで簡単に閲覧できるメール機能は健在だ。待受画面でメールのアイコンを選んでトラックボールを押し込むと、メールが一覧表示される。カーソルを上下にスクロールして未読のメールを選び、ボールを押し込むとそのままメールが読める。Microsoft OfficeのドキュメントやPDFファイルなら、そのまま添付ファイルを開いて中身が確認できる。添付ファイルにカーソルを合わせてボールを押し込めば、「添付ファイルを開く」がハイライトされたメニューが現れるので、そのまま決定する。すると「表示」もしくは「(アプリケーション)で開く」のどちらかが選べるので、表示を選べばビューアが立ち上がり、アプリケーションを選べば対応アプリで読み込まれる。
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