Movidiaは1月15日、同社初の携帯電話向け最新型マルチメディアプロセッサ「MA1110」を発表した。MA1110は、携帯電話で撮影した動画を編集できる世界初のプロセッサとなる。
特定のシーンのカット&ペースト、手ブレの補正、高解像度ズーム、スローモーションといった編集作業を、低消費電力で画質を損なうことなく行える。撮影、編集した動画をSNSへアップロード、テレビ出力することも可能だ。
同社は、MA1110のユーザー向けサンプルを2009年夏に提供し、2009年後半にチップを量産化する予定だ。また同社は、2月16日から19日までスペインのバルセロナで開催される「Mobile World Congress」で、MA1110のデモ展示も予定している。
マーケティング・ディレクターのボブ・テイト氏は「動画の編集には非常に多くの処理能力を必要とするため、現在までは、携帯端末上では提供されていなかった。しかしこのMA1110を使えば、PCを使わずに高度な動画編集が可能になる」と話した。
最高執行責任者(COO)のポール・コスティガン氏は、「MA1110は、現在では唯一のシリコンチップとして、このような動画編集機能を提供できる。事業者からは、MA1110を使えば高度なサービスを提供でき、お客様には将来的にデータ通信を活用していただけるだろうと、前向きな評価を得ている。携帯メーカーの評価も良好だ」と、MA1110が市場で受け入れられる可能性が高いことを示した。
日本メーカーへのMA1110納入について、コスティガン氏は「日本の携帯電話は世界で最も先進的。明確なターゲットは日本だが、世界のほかの地域もターゲットにしており、海外メーカーとも話をしている」と話した。まずは海外メーカー製の端末にMA1110が搭載されるようだ。
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