GOTH「携帯持たないの?」Mobile&Movie 第339回

» 2009年01月16日 08時00分 公開
[本田亜友子,ITmedia]
作品名GOTH
監督高橋玄
制作年・製作国2008年日本作品


 今回ご紹介する作品は、乙一の小説「GOTH リストカット事件」を映画化した『GOTH』。本郷奏多演じる主人公の携帯電話は、ドコモの「M702iS」。共通の趣味を持つことから、親しくなったクラスメイトに携帯電話を持つように勧めます。

 神山樹(本郷奏多)は、明るく友達の多い高校2年生の男子。しかし、心の奥底には誰にも打ち明けることのない闇の部分を隠し持っていました。それは、人間の残酷な面に異常なほど興味を抱いてしまうこと。

 ある日、左の手首だけが切り落とされた女性の死体が発見され、樹は好奇心をかき立てられます。死体はオブジェのように美しく置かれ、芸術作品と見まごうほど。樹には犯人の行動が、理解できるような気がしていました。

 そんな殺人事件に思いをはせ、放課後の図書室で残酷な描写が載っている本を読んでいると、クラスメートの森野夜(高梨臨)と目が合います。夜は、暗く無表情で、教室でもいつも1人。しかし、夜が手にしていたのは樹が探していた本で、2人は一瞬で同じ趣味を持つ者同士だと気づきます。

 「リストカット殺人のこと、調べてみようと思っているんだけど」

 樹は、同じ趣味の夜だからこそ、言える話をします。夜もまた、殺人事件の現場には興味があり、樹に協力することに。こうして、これまで同じクラスにいながらまったく接点のなかった2人が、殺人事件をきっかけに急速に接近していきました。

 夜は行きつけの喫茶店に、樹を連れて行きます。変わった人しか来ないという喫茶店は、マスター(長塚圭史)をはじめ、どこか風変わりな人ばかり。しかし、そこにいる夜はとても落ち着いた様子。正面から見る夜の顔は美しく、樹はオブジェになった時の姿を想像し、惹かれていきます。

 「携帯持たないの?」

 学校の外でも、連絡を取りたいと思った樹は問いかけます。

 「かける相手いないし」

 あっさり答える夜。

 「持つ?」

 樹は、夜のために携帯電話を用意します。

 携帯電話で連絡を取りながら、事件を調べていく樹と夜。同じ街で、新たにリストカットされた死体が発見され、犯行は猟奇的な色合いを増していきます。

 そんな時、夜は行きつけの喫茶店で、偶然手帳を拾います。その手帳には、リストカット殺人の一部始終がこと細かに書かれていました。犯人が落としたものに間違いないと確信する夜。樹にそれを見せると、犯人はすでに新たな殺人を起こしていることを指摘します。

 恐怖と好奇心に揺れながら、犯人が手帳に残した犯行現場へ向かう2人。そこには一体何があったのか? そして、手帳を落とした犯人とは? ラストシーンで携帯電話が重要な役割を担います。

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