日本マイクロソフトは10月24日、「Windows Phone」に関するプレス向け説明会を実施。2011年8月に発売した初のWindows Phone 7.5搭載スマートフォン「IS12T」を軸にした活用例、“近日、EZwebメール対応”を含む機能追加予定の項目の解説を行った。
「Windows Phone向けアプリはほかより少ないと思われています。ただ、そうではなくなっていると伝えたい。アプリ数は全世界で3万、うち日本向けとして利用できるものが約1万。“かなりいいスピード”で(1日で150〜200本のレベルで)増えているほか、ワールドワイドで約15%が日本のデベロッパーさんであることも見通しがよいポイントです。開発工数の点など、ほか(のOS用)よりメリットがあると考えてくれるデベロッパーさんが多くなっています。使ってもらえればきっとそのよさに気がついてくれる。日本マイクロソフトとしてはその普及活動に本腰を入れており、今後もその“最初”を体験してもらう機会を多く用意したいと思います」(日本マイクロソフト コミュニケーションズパートナー統括本部長兼業務執行役員の横井伸好氏)
Windows Phoneは、Windows搭載PCユーザーに利用者が多いマイクロソフトが展開する「Windows Live」サービスとの高い親和性・連携性を大きな特徴としている。Windows Liveサービスは、Webメールの「Hotmail」、SNS連携のメッセージングサービス「Live Messenger」、カレンダー、アドレス帳、25Gバイト無料のクラウドストレージ「SkyDrive」、さらには家庭用ゲーム機の「Xbox Live」、オフィススイート「Office」などの各種情報やデータをひとまとめに管理し、それらをスマートフォン、PC、テレビなどデバイスの隔てなく扱えるようにする「マルチスクリーン戦略」を推進する考えを示している。
今後追加予定の機能には「Xboxコンパニオン」や「キャリアメールの対応」などが示された。Xboxコンパニオンは、Windows Phoneにおいて同じWindows Live IDでサインインしたXbox 360を操作できるようにするWindows Phone 7.5用アプリケーションだ。コンテンツ情報の閲覧やXbox本体へのダウンロード、コントローラ操作や動画再生操作を手元のスマートフォンで行えるようにする。また、2011年10月現在、国内向けWindows Phoneはauの「IS12T」のみだが、ようやく“ezweb.ne.jp”のキャリアメール(MMS)対応となるようだ。「EZweb対応アプリがようやくできた。まもなくKDDIから発表される」(日本マイクロソフト コミュニケーションズパートナー統括本部の石川大路エグゼクティブプロダクトマネージャ)
このほか、Windows PCの中級者以上の層に「Windows Home Server 2011」との親和性の高さ、そしてOffice群の1つ「OneNote」がWindows Phoneの価値を最大化するソリューションだとする利用シーンの紹介が行われた。
Windows Home Server(WHS) 2011は、複数台のWindows PCを所持・管理する層に便利な、普段のWindows 7と似た使い勝手で管理できる家庭用途向けサーバOSだ。ネットワーク経由でのファイル管理や共有、PC環境の自動バックアップといった高機能NASにプラスαの使い勝手を提供する機能とともに、WHS向けアドオン「Windows Phone Connector」により、出先のWindows Phoneから自宅環境へのリモートアクセスを容易に実現できる利便性も訴求したいという。
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