前回は新しいAQUOSに搭載されたエモパー 2.0についてご紹介したが、今回はAQUOSの中でもフラッグシップモデルである、NTTドコモの「AQUOS ZETA SH-03G」(以下、SH-03G)、KDDI(au)の「AQUOS SERIE SHV32」(以下、SHV32)、ソフトバンクモバイルの「AQUOS Xx」(以下、Xx)の3機種のカメラ機能についてご紹介したい。
まず1つ覚えておきたいこと、それはこれら3機種のカメラ性能がすべて横並びになったという点だ。これまでは細かい機能でドコモ向けモデルが一歩リードしていた印象があり、フラッグシップモデルの間でも差が生じていたが、今回は新規追加やアップデートにより足並みがそろえられ、その機能はほぼ統一されているようだ。
そのうえで、目玉機能として新たにチェックしたいのは以下の3点である。
基本機能だが、アウトカメラには約1310万画素の裏面照射型CMOS、F1.9の28ミリ相当(35ミリ換算時)という広角レンズを搭載した。インカメラも裏面照射型CMOSで画素数は3機種とも約210万画素だ
機能的には、光学式手ブレ補正、夜間撮影で人物と背景の両方が明るく撮れる「NightCatch II」、逆光に強い「HDR」撮影、撮影後に背景をぼかせる「後から背景ぼかし」、1〜10秒おきに撮影した写真を1本の動画として保存できる「タイムラプス撮影」、構図の知識がなくても撮れる構図ガイド機能「フレーミングアドバイザー」、文字をファインダー越しになぞって検索できる「検索ファインダー」、カメラをかざすだけで自動的に英語を日本語に翻訳する「翻訳ファインダー」、上下左右360度の風景を1枚の写真に収められる「全天球撮影」、シャッターを押し続けているだけで連続撮影ができる「押しっぱなし連写」のほか、4K(3840×2160ピクセル)サイズの動画撮影や、連写した写真をアルバム上で動画のように再生する機能も備えた。
また以前からAQUOSのカメラは、指で画面をなぞるだけですぐズームや露出補正できるといった使いやすさがあった。今回はカメラのユーザーインタフェース(UI)も改良されて画面がシンプルになり、ズームや露出補正の使用感はそのままに、動画と静止画の切り替えなしで、撮りたいモードですぐに撮れるようになっている。
「GR certified」がドコモのみならず、KDDIとソフトバンクモデルで取得されたのは、それぞれのキャリアのファンには嬉しい進化ではないだろうか。
このGR certifiedとは、リコー「GRシリーズ」開発メンバーによる画質改善認証プログラムで、レンズと画像処理について、以下の条件を満たしているという証明である。
つまり、ハードとソフト両面ともにカメラ開発の専門家がその品質を認めたということだ。実際、展示会場ではプロの写真家による作品が展示されていたが、改めて言われなければスマホのカメラで撮影したとは分からないほどの美しさだった。
このように、誰もが失敗なく綺麗な写真を撮れるように配慮した機能だけでなく、撮影した映像をSNSにすぐシェアできる機能もあるほか、検索機能などのカメラの便利な活用も盛り込むなど、とことんこだわっていることが分かる。
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