“220Mbps”級WiMAX 2+対応ルーター「W01」と「WX01」はどちらを選ぶ?(第3回)CAを待つ? 4×4 MIMOを探す?(2/3 ページ)

» 2015年06月19日 11時30分 公開
[坪山博貴ITmedia]

繁華街における測定結果

 次は川崎駅にほど近いアーケード(銀柳街)内のファストフードで平日夜間の20時台に計測を行った。特にWiMAX 2+が高速な場所を厳選したわけではなく、建物に囲まれているので4×4 MIMOの効果が得やすそうな場所、かつ、窓際でノートPCを広げて計測しやすい場所を言う理由で選んでいる。ただし、アンテナバーが5本(最大)で安定していることは確認した。

川崎駅前銀柳街における計測結果

 WX01が当初予想以上の結果を出した。W01に対して2倍とまではいかないものの、受信においてUSB接続で137Mbps、無線LAN接続でも123Mbpsを超えた。W01と比べてUSB接続では72%、無線LAN接続でも54%程度速い。これらは平均値であり、USB接続での受信は最高で142Mbpsを記録している。理論最大値の220Mbpsには及ばないが、1日の乗降者数が20万人近い(2013年調べ)駅前の繁華街での計測であることを考えると高いスコアといえる。W01と2×2 MIMOになるWX01の省電力モードに対してUSB接続ではそれぞれ72%ほど高速となっており、4×4 MIMOの有効性を十分示した結果ともいえる。なお、4x4 MIMOを使わない送信速度もWX01がトップになったのも興味深い。

 この場所で測定した結果は、WX01以外もかなり速い。受信はUSB接続のすべてが70Mbpsを超えており、無線LAN接続でも2.4GHz帯しか使えないHWD14以外は50Mbpsを超えている。もちろん、W01も受信で2位、送信で3位を確保している。差はわずかだが、受信で無線LAN接続がUSB接続を上回ったのは、無線LANが最大867MbpsのIEEE802.11acに対応しているメリットが出た印象だ(誤差の範囲差ではあるのだが)。

住宅街の駅前商店街

 次はJR武蔵溝の口と東急田園都市/大井町線の溝の口駅前にあるファストフード店だ。周囲にビルは多いがバスターミナルがある関係でMIMOの効果がそれほどは期待しにくいロケーションとなる。MIMO効果の期待度としてはここまでの住宅街、大規模駅前繁華街アーケードのちょうど中間といえるだろう。なお、ここの計測では無線LAN接続でのみ行っている、そのため、無線LANが2.4GHz帯のみのHWD14はUSB接続を加えて参考値としている。

住宅街の駅前商店街における計測結果

 ここでも受信と送信でWX01がトップに立った。ただし受信ではW01に対して27%高速な程度であり、やはり4×4 MIMOの効果がロケーションに大きく左右されることが分かる。ただ、4×4 MIMOが無関係な送信もWX01が高速な結果となっている。ここではW01が受信送信ともに2位を確保している。

 W01はCA非対応のエリアではWAN側は従来製品と同条件だが、WAN側の改善に加えて無線LANが最大867MbpsのIEEE802.11acに対応している点は強みだ。実際、W01で無線LANが最大72Mbpsになる省電力モードでは受信が40Mbpsまで落ち込んでいるし、無線LANが2.4GHz帯のみのHWD14ではUSB接続時の50Mbpsに対して15Mbpsまで受信が落ち込んでいる。

CA対応エリア

 最後は、W01の本領が発揮できるキャリアアグリゲーション(CA)対応エリアで計測した。UQコミュニケーションによるWiMAX 2+のCA対応方針は、トラフィック過多エリアからということになっているが、検証作業を行った5月では2.5GHz帯の追加割当後に新規エリアとなって最初からCA対応の基地局を整備したのであろう場所が多く、東京都内などは1カ所もない。都内から最も近い場所は埼玉県飯能市の秩父市寄りという、都内から車で片道2時間という場所になる。

計測を行った東吾野駅ホームからの風景。秩父へ向けての特急も走る路線で電化しているが、単線で通過する特急を除くと上下線とも日中は30分間隔で電車がやってくる。計測した2015年5月では東京から一番近いWiMAX 2+のCA対応エリアだ

 計測を行ったのは西武池袋線の終点一つ手前になる東吾野駅のホームだ。2014年10月にWiMAX 2+のエリアになっており、その時点でCA対応の基地局が設置されていたと考えるのが自然だ。良好な電波状態を求めて駅の外に出てみたものの、PCを広げられそうな飲食店などもすぐには見つからなかったので、駅のベンチを使って計測を行っている。なお、ここではW01のCA有効と無効(省電力モード)、WX01のUSB接続の3パターンのみの計測で、列車の停車時、通過時の計測は避けている。

CA対応エリアの郊外私鉄駅における計測結果

 W01は受信平均で174Mbps、最速では187Mbpsを記録した。非CAとなる省電力モードの受信が86Mbpsなので、ほぼ倍の通信速度だ。CAは異なる(干渉しあわない)周波数を束ねて利用するので理論上速度向上効果が得やすいが、それをほぼ証明する形になった。

論より証拠。USB接続のW01で3回計測した結果。受信で最高187Mbpsを記録したほか、RTTもかなり良好だ。RTTが短いのは基地局から比較的ストレートに電波が届いていることを示す

 WX01は95Mbpsに留まっており、4×4 MIMOの効果が小さかったといえる。周囲は低層の建物と空き地、そして林なので、当然といえば当然だ。しかし、95Mbpsですら100Mbpsの光ファイバーでも常時出るような通信速度ではない。W01の平均174Mbpsが速すぎるといってもいいだろ。

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