ここまでの計測で受信平均の最高は、W01が187Mbps、WX01が137Mbpsとなった。すべてSpeedtest.netでの計測であり、実用レベルでどの程度の速度がでるのかも気になる所だ。そこで簡単だが、それぞれ最高速度を記録した場所でUSB接続とし、1Gbpsの光ファイバー回線に接続しているサーバ(関西の個人宅に設置)からのFTPでファイルの受信を行い、その速度変化をモニターしてみた。
W01は、220Mbpsのリンク速度に対して50%程度の速度で推移している。実効で100〜110Mbps程度出ているのは間違いない。速度が急に変化しているのは、1つのファイル受信では受信速度が上がらないので、途中から一気に4ファイルの受信に切り替えからだ。なお、これ以上受信ファイル数を増やしても受信速度は向上しなかった。Speedtest.netでの計測結果との差異は大きいが、受信速度はかなり安定しており、コンシューマ向けのモバイルブロードバンドもここまで来たか、とも思える。
WX01はリンク速度425Mbpsに対して20〜25%程度の推移となった。W01に比較すると速度のブレが大きいが、CAと比較すれば4×4 MIMOは仕組みが複雑なので速度変化は起きやすいだろうし、なにより人の多いアーケードでの計測ということも考えなければならない。それでも実際のファイル受信において実効85〜100Mbpsはかなり速い値で、これを既存の20MHz幅で実現できていることにも注目すべきだろう。
RTTに関してはあまり大きな差が見られなかった。W01とWX01だけに限れば、平均値は42〜57msに収まり、必ずしもどちらが速いという結果になっていない。固定の光ファーバーよりは遅いが、WiMAXよりは速い。その位置づけは2つの最新製品でも特に変わることはないということに落ち着きそうだ。

USB接続のW01でftpファイルを転送したときの通信速度遷移。右寄りのグラフの高い部分を見てもらうことになるが、かなり安定して推移している。WX01とは計測環境も大きく異なるが、CAのメリットと考えることもできる(写真=左)。USB接続のWX01でftpファイルを転送したときの通信速度遷移。W01に比較すると速度の振れ幅が大きい
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