2018年の学割、スマホを安く持てるキャリアは? 大容量・小容量プランで比較

» 2018年01月27日 06時00分 公開
[迎悟ITmedia]
12月に発表した「ドコモの学割」

 携帯キャリア各社から、毎年の春のキャンペーンとして注目度の高い「学割」が発表、受付開始となりました。

 例年ならば1月の中旬や2月の上旬から受付を開始するところ、2017年度は12月から受付を始める事業者もあるなど、今までと少々事情が異なっています。

 また、数年前に比べ「25歳以下なら適用される割引」が通年で実施されるケースも多く、今の時期の学割は何が違うのか分かりづらいといった声も聞こえてきます。

 今回は、NTTドコモ、au、ソフトバンクの今回の学割について情報を整理し、できるだけ同じ条件の料金・サービス内容で契約した場合の差について解説していきます。価格は全て税込表記。

3社の学割を整理する

 まず、3社の学割の内容を整頓していきます。

3社の学割の内容

 学割としての割引額が最も大きいのがNTTドコモ。利用料に対する割引は特別な条件なく1500円割り引かれます。

 auは1回線あたりの割引額が最も小さくなっていますが、「家族も割り引かれる」ため、学割対象者がauで学割を受ける際に家族もauにのりかえるなどすれば、人数に応じて学割での割引総額は他社を上回る可能性があります。

 そしてソフトバンクは他社と中間の割引額ですが、auのように学割対象者がソフトバンクで学割に加入すると同時に、家族もソフトバンクにのりかえるなどすれば、さらに1000円割引が増額されます。

 学割の条件や内容を振り返った上で

  • 4人家族
  • 全員同じ会社を契約する(既に契約済、または今回学生と同時に契約)

 とした場合の割引、還元額のトータルは以下の通りです。

4人家族で全員同じ会社を契約した場合の割引、還元額のトータル

 割引・還元の総額について、4人家族でシミュレーションするとNTTドコモが最も大きく、auが最も小さくなります。しかし、上にも書いた通り、auは学生と同時にauを新規契約、またはのりかえをする家族の人数が多ければ多いほど受けられる割引額は大きくなります。

 3社の割引の総額については、大きな差はないと判断してもいいかもしれません。

実際の月額、最もお得なのはどの会社?

 各社の学割の内容や割引額が分かったところで、実際に利用するにあたり最も安い会社はどこかを確認してみました。

 今回は、

  • 新規契約
  • 「iPhone 8」64GBを24回、または48回の分割で購入
  • 48回契約の場合、割賦総額の半額を免除するサービスに加入

 とし、学割対象者の月額を算出しています。

 ソフトバンクの「学割先生」のように「家族も契約すれば割引」や、各社が提供する「固定回線とのセット割」については、既契約の解除料なども含めるとキリがないため、今回はあくまでも「学割対象者が、新規に1回線のみを契約した場合」の月額となることはご理解、ご容赦願いたいところ。

20GB以上の大容量プランで新規契約

 ここ最近のトレンドとして、学割対象者はスマートフォンで積極的に動画や音楽のストリーミング再生を楽しむことから、「データ通信量が月間20GB以上の大容量プラン」の人気が高いです。大容量プランでの月額料金を試算した結果は以下の通り。

大容量プランでの月額料金を試算した結果

 事細かに言えば、割引が「契約当月から始まるもの」「翌月から始まるもの」もあり、実際の請求額とは異なりますが、その差額を考えたとしても今回の試算結果では「最安はau」となりました。

 また、20GB以上の大容量プランを選択していますが、今回の学割についてソフトバンクが提供する「学割先生」は50GB利用できる「ウルトラギガモンスター50」の加入が条件になっているため、他社の倍以上の高速データ通信が行えます。通信量の余裕からいえば、3社の中でもっともお買得になっているといえるでしょう。

1GB〜2GBの最小プランで新規契約

 続いて試算するのが「1GB」または「2GB」など、各社が提供する最も小容量のプランで契約を行った場合。

 ソフトバンクの「学割先生」はこれまでにも書いてきた通り、50GB利用できるウルトラギガモンスター50の加入が条件となるため、ここではiPhone 8も割引の対象となっている「スマホデビュー割」を適用した場合の月額料金で比較します。

 なお、ソフトバンクのスマホデビュー割は6歳以上〜18歳以下でなければ新規契約で割引が適用されないため、25歳以下ならば適用される学割先生や、各社の学割に比べると対象が狭くなっている点も注意が必要です。

1GB〜2GBの最小プランで新規契約した場合

 月額料金だけでみると、1年目の最安はau、2年目の最安はソフトバンクとなります。

 ただ、このどちらもが「データ通信量1GB以内」の金額となり、auの「auピタットプラン」であれば2GBまで利用した場合には上記プラス1000円、ソフトバンクも1GBを超えた場合に追加データ容量は1GB/1000円で購入、追加するようにもなるため、1年目の月額は大きく変わりません。

 2年目については、学割のように「1年間」といった割引期間が存在しないソフトバンクの「スマホデビュー割」の割引が大きいためソフトバンクが最も安くなります。

 さて、ここまで書いてみて分かる通り、以前と比較すると「学割だからスゴく安く携帯・スマホが利用できる」というわけではなくなってきています。

 もちろん、一切の割引がないまま契約するよりはお買得ですし、au、ソフトバンクのように「家族も」という条件を満たせれば、学割のメリットがより大きくなる割引キャンペーンもあります。

 お子様が春から新生活を迎え、独り立ちをするご家庭であれば、今後「家族そろって携帯電話の相談、買い替えを行う」という機会も減るでしょう。

 学割を最もお得に利用するのは「家族」がキーワード。今春は、是非家族全員そろった状態で、携帯電話の購入の相談にショップや家電量販店へ赴いてみてはいかがでしょうか。

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