開発陣に聞く「Xperia XZ2/XZ2 Compact」 新デザインの意図、イヤフォンジャック廃止の理由は?Mobile World Congress 2018(3/3 ページ)

» 2018年03月05日 06時00分 公開
[房野麻子ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

没入感をアップさせる「ダイナミックバイブレーションシステム」

 プレスカンファレンスで登壇した、ソニーモバイル Global Sales & Marketing担当の古海英之氏は、「ソニーの技術をXperiaに結集し、より没入感のあるエンタメ体験を届ける」と語った。グローバルで展開しているキャンペーンでは「ENTERTAINMENT TO THE EXTREME」というキーフレーズを使っており、「エンタメを提供する会社として、究極の体験を届けたいというメッセージを込めている」と染谷氏は説明した。

 従来の視覚や聴覚に訴える技術は引き続き搭載しながら、新たにXperia XZ2には「ダイナミックバイブレーションシステム」という機能を搭載した。本体を振動させるアクチュエータを大きなものに変更しているが、着信に気付きやすくするというよりは、映像や音楽の楽しさを触覚でも感じさせるのが狙いだ。

Xperia XZ2 「音」を「揺れ」に変えるダイナミックバイブレーションシステム。アクチュエータは本体下部に配置される
Xperia XZ2 従来のアクチュエータ(左)からかなり大きなものに変更された

 「動画、音楽など、再生されるコンテンツが音をファイルとして持っていると、それを端末が認識して適切な揺れに変えるという技術をソニーは持っている。それを使うことによって、例えば爆発のシーンや銃を撃ったときの揺れなどが手元で表現されるというイメージ」(染谷氏)

 有効なコンテンツは映画や音楽で、自分自身で撮った動画も対応する。ただ、ゲームに関しては、音声データを持っていれば基本的に対応するが、「ゲームはユーザーのアクションと音がしっかり連動しなくてはいけない。全てのゲームメーカーによって作り方が大きく異なり、揺れに必要なデータを省くことで遅延を排除しているメーカーも多いので、必ず対応しているとは言いにくい」(染谷氏)という。ただ、例えば鳥を飛ばして敵の豚を倒すアクションゲーム「アングリーバード」であれば、鳥を引っ張って飛ばせたとき、的にぶつかったときに振動するという。

 ダイナミックバイブレーションシステムに対応しているコンテンツの場合、音量キーを押すと、音量変更メニューの下に揺れの強弱を設定できるメニューが出現する。これを調整することで、音は鳴るが揺れない設定にすることも可能。初期状態では揺れない設定になっているが、「対応コンテンツでは、ちょっとしたバナーが出現して、バイブレーションをオンにするかしないかを選択できる」(染谷氏)。機能の存在に気付かせながらも、びっくりさせない工夫をしている。

 気になるのがバッテリーへの影響だが、一般的な利用方法では「数%くらいの影響しかない。ずっとオンにして2、3時間の映画を見ると10%弱くらいの影響」(染谷氏)とのこと。実使用において、特に大きな影響はないようだ。

 また今回、X-Reality for mobileのチューニングに大きく手を加え、SDR動画をHDR動画のように見せる処理を施せるようになった。「昨日まで見ていたコンテンツが、Xperia XZ2/Xperia XZ2 Compactを通してみると、次元が異なっているような高精細、高輝度、高コントラストの映像になる」と染谷氏は胸を張る。

Xperia XZ2 左がSDR動画で、右がXperia XZ2のHDR動画。左は明るい画面だが色が白っぽくなっているのに対し、Xperia XZ2の映像は引き締まった色だ。明暗や色が、より現実に近いものになっている

3.5mmのイヤフォンジャックは搭載せず

 Xperia XZ2/XZ2 Compactにはさまざまな機能が加えられたが、一方で3.5mmのイヤフォンジャックが省かれ、USB Type-C端子から音を出すことになった。「オーディオヘッドセットの市場は、世界的に有線と無線の比率が去年(2017年)くらいから逆転傾向にある」(染谷氏)という背景が影響している。設計やデザインの自由度が上がるというメリットも考慮して判断した。ただし「音質は妥協していない」と染谷氏。「ハイレゾも含めて担保したいと思い、USB Type-Cから3.5mmに変換するケーブルを同梱している」。それを使うことでハイレゾ音源を引き続き従来のイヤホフォンで楽しめる。

 また、内蔵スピーカーは音圧が従来(XZ1/XZ1 Compact)比で20%アップ。「これまで音の品質は好評だったが、音量が小さいので、電話会議をする際に聞きにくいことがあった」(染谷氏)。今回のモデルはXperia史上、最も大きい音圧だ。さらに音の位置関係が分かるように変換する技術「S-FORCE SURROUND」によって、どんな音源でも臨場感が増すという。

Xperia XZ2 内蔵スピーカーも改善

 「内蔵スピーカーは進化していて、より高い領域の音から低い領域の音まで表現できる。新しいスピーカーユニットや、スピーカーにつなげるダクトを再設計することによって、音質そのものを見直している。さまざまなオーディオ技術を取り入れることによって、引き続き、よりきれいで大きな音で聞こえるように取り組んでいく」(染谷氏)

 デザインを大きく変え、映像や音といったエンタメ機能を大幅に強化したXperia XZ2/XZ2 Compact。2眼カメラを搭載する端末がいつ登場するかは気になるところだが、Xperia XZ2/XZ2 Compactも非常に楽しく、高機能で、魅力あふれる端末だという印象を持った。超高感度撮影には対応しないが、非常に美しい映像を撮ることができる。新生Xperiaをいち早く体感してみたい人が、買って後悔しない内容になっていると感じた。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月08日 更新
  1. 「それ、家じゃダメなの?」──スタバ長時間滞在に冷ややかな目 “スマホ操作”に“PCで仕事”も (2026年06月07日)
  2. なぜ? 「PayPay改悪」といまネットで騒がれている理由 ユーザーがすべき対策を解説 (2026年06月05日)
  3. LeicaユーザーがXiaomiの「Leitzphone」に熱狂した理由 「スマホの割に」ではなく純粋に欲しいカメラ (2026年06月07日)
  4. シリーズ史上最大の1.5型ディスプレイ搭載スマートウォッチ「Amazfit Active Max」 約3万円 (2026年06月06日)
  5. JALモバイルに「ahamo」参入の衝撃 ドコモのホワイトレーベル戦略で“第2のahamoショック”が起こる? (2026年06月06日)
  6. Rakuten Link、着信拒否とRCSを頑なに拒否――楽天経済圏スーパーアプリはユーザーを置いてきぼりか (2026年06月07日)
  7. 販売価格が過去最安の「iPhone 13 mini」がランクアップ にこスマの5月中古スマホランキング (2026年06月05日)
  8. なぜ? マクドナルド「巨大セルフ注文端末」に批判殺到の理由 UI/UXに価格表示まで……直面している課題とは (2026年05月14日)
  9. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  10. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【6月3日最新版】 1万〜3万ポイントの高額還元あり (2026年06月03日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー