OPPOが世界で急成長を遂げた理由 日本では“キャリア市場”進出を狙う:石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2018年03月26日 11時41分 公開
[石野純也,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

日本市場の先にあるアジアへの反響や欧米のキャリア市場

 では、なぜOPPOはあえてハードルの高い日本に新規参入したのか。ヴィンセント氏によると、その価値は3つあるという。1つ目が、「ブランド価値の向上」(同)だ。ヴィンセント氏によると、「日本は発展していて、他のアジア市場への影響が大きい。もし成功できれば、他の地域でのブランド作りにも貢献する」という。“あの日本で大ヒットした○○”といった売り文句を、海外で使えるようになるということだ。

 実際、過去にはHTCが「HTC J butterfly」をKDDIと共同で開発し、他の国や地域に展開した例もある。もしOPPOが日本で売れ行きを伸ばすことができれば、同様の手法が取れるかもしれない。

 キャリアのシェアが大きな他の地域に進出する際に、日本で学んだノウハウを生かすことも視野に入れている。狙いは欧米だ。ヴィンセント氏は「日本に進出することで(キャリア市場の)特徴をつかみ、マーケティング対策をすることができる」と語る。「高度なキャリア主導市場での経験を生かせば、米国や欧州を攻めることもできる」(同)というわけだ。日本進出は、キャリア市場に本腰を入れ始めた証拠ともいえるだろう。

OPPO 日本市場攻略の背景には、欧米への足掛かりを作りたいという思惑もあるという

 日本の若年層を攻略し、そのマーケティング手法を他地域に展開したいという狙いもあるという。中国や東南アジアでは、若年層に人気の高いタレントを次々と起用し、派手な広告展開をしているOPPOだが、その手法にも限界がある。

 「日本は、(単純なプロモーションの)影響を受けづらいユーザーが多く、一般的な方法だとなかなかコミュニケーションが成り立たない。逆に、日本で若者と効率的にコミュニケーションできるようになれば、他の地域のマーケティングにも貢献できる」(ヴィンセント氏)というのが、OPPOの考えだ。

OPPO
OPPO 著名人を起用する広告宣伝に定評のあるOPPOだが、日本で新たな手法を開拓したいという

 もっとも、OPPOは日本市場攻略に「何年をめどにといったスケジュールは立てていない」(ヴィンセント氏)といい、腰を据え、じっくりビジネスを拡大していく方針を掲げている。今はあくまで「日本で通用するマーケティング方法の確立と、ローカルチームの立ち上げに注力している」(同)段階だ。

 日本での人材獲得も進めており、2018年には、200人を採用する計画を打ち出している。短期的な結果だけで判断し、すぐに縮小・撤退するメーカーとは一線を画していることがうかがえる。結果が出るのはもう少し先になりそうだが、今から注目しておきたい1社といえる。

(取材協力:OPPO Japan株式会社)

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月28日 更新
  1. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  2. 「iPhone Duo」は買いか見送りか――賛否 そんな中、登場した「iPad mini」は誰向け? (2026年10月27日)
  3. 新型「iPad mini」発表 有機EL搭載で防水にも対応、5.4mm/255gへと薄く軽くなって11万9800円から (2026年10月26日)
  4. 「Google Fitbit Edge」先行レビュー:画面付き、Google マップ対応の実力は? Fitbit Airとの1万円差を検証する (2026年10月27日)
  5. 「iPhone Duo」画面不具合の報告がSNSで話題 店頭デモ機の過酷な使用環境が起因か (2026年10月26日)
  6. 個人情報の流出にユーザーはどう備える? 乗っ取りやクレカ不正利用を防ぐ「3段階」の対策ガイド (2026年10月12日)
  7. iOS 27.2配信開始 Siri AIが日本語に対応 iPhone DuoはApple Pencilを利用可能に (2026年10月27日)
  8. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  9. 折りたたみ「iPhone Duo」対応ケース12選 ヒンジ保護、スタンド付き、耐衝撃性能など多彩なラインアップ (2026年10月26日)
  10. 「Galaxy Z Fold8」「iPhone Duo」を“メイン端末”として使う上での課題 縦型コンテンツの最適化をどう進める? (2026年10月26日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー