私たちのスマホはどのようにして届く? 物流の舞台裏に迫る特集・ITで我慢をなくす「流通テック」(3/3 ページ)

» 2018年08月26日 14時30分 公開
[井上翔ITmedia]
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工程3:出荷

 梱包が済んだ商品は、出荷工程へと進む。

 基本的には、出荷場には発送先の地域別にコンテナが据え付けられている。梱包箱を配送先のコンテナに搭載すれば、出荷準備が整う

 KDDIの物流センターの場合、オンラインショップの荷物(auショップでの引き渡し分を含む)とショップ・代理店向けの荷物を同じコンテナに混載する。これにより、必要なコンテナの数を削減できる。

 1つのコンテナに極力たくさんの荷物を搭載すれば、出荷待機場の面積を減らせる(節約できる)上、トラックの輸送効率を高められる。加えて、ドライバーの作業回数や作業時間も削減できる

出荷(その1)出荷(その2) 地域別に並んだコンテナに箱を搭載して出荷準備をは完了。コンテナは小型箱積載用のコーナーと中型・大型箱積載用のコーナーに分かれている
出荷待ち 積載を終え集荷を待つコンテナ。KDDIの東日本物流センターから発送された荷物の多くは、いったんヤマト運輸の厚木ゲートウェイ(神奈川県愛川町)に運ばれる。そこで各地域に向かうトラックに載せ替えられて配送先に届く

 このように、端末や周辺機器はキャリアショップ、代理店、あるいは私たちの手に直接届く。代理店に納品された端末は、さらに仕分けされて傘下の店舗へと届けられる。

 物流業界では人手不足が深刻な問題となっている。キャリアショップを含む携帯電話の販売店では接客にかかる時間が延びる傾向にあり、荷下ろし作業が大きな負荷になっている。

 物流段階において「システム」を活用することで、これらの問題を一気に緩和する動きが進んでいる。ドコモもKDDIも、物流の効率化による負荷の軽減に継続して取り組むとのことだ。

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