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「楽天ペイ」の使い方とメリット 楽天カードユーザーは使うべきモバイル決済サービスの使い方

» 2018年09月25日 11時16分 公開
[房野麻子ITmedia]

 楽天ペイは、楽天会員が利用できる決済サービスだ。楽天会員情報に登録したクレジットカードや楽天スーパーポイントを使って決済ができる。「楽天ペイ」アプリをスマホに導入すると、スマホに表示したバーコード/QRコードを読み取ってもらったり、店舗に設置してあるQRコードをスマホで読み取ったりして決済が可能だ。カードを提示せずにクレジットカード払いができるため、手軽で安全性が高いことが魅力。当然、チャージも必要ない。

 また、楽天ペイで200円支払うごとに楽天スーパーポイントが1ポイントたまる。登録しているクレジットカードが楽天カードの場合は、さらに100円につき1ポイント加算されるので、200円で3ポイントたまる計算だ。

 楽天ペイを実店舗で使う方法は、自分のスマホにバーコード/QRコードを表示させて読み取ってもらう「コード表示」、お店が表示するQRコードを読み取る「QR読み取り」、支払うお店をアプリのリストから選択し、自分で金額を入力して支払う「セルフ」の3種類がある。この他、ECサイトなどでも使えるが、今回は実店舗で使う決済方法を紹介しよう。

「楽天ペイ」アプリの使い方

 実店舗で楽天ペイを利用するには、楽天ペイアプリが必要だ。iOS版、Android版が用意されており、iOS 9.0以降、Android 4.3以降で利用できる。初回のアプリ起動時には、楽天会員IDを入力してログインする。楽天会員IDを持っていない場合は、アプリから新規会員登録が可能だ。

 支払いに利用するクレジットカードを設定するが、既に楽天会員として登録しているクレジットカードがあるなら、それが表示されるので選択すればOK。登録がない場合は、新たにクレジットカードを登録する。利用できるカードは、全ての楽天カードと、その他のVisa、MasterCardブランドのカードだ。前述の通り、楽天カードはポイントがたまりやすいので、楽天カードを登録するのがお勧めだ。

楽天ペイ 楽天ペイアプリをインストールする。最初に楽天会員IDでログインし、決済用のクレジットカードを登録する

 初期設定が終わると、支払い時に使うホーム画面が表示される。バーコード/QRコードが表示される「コード表示」の支払いにはローソンなどが対応している。お店で買い物をし、支払い方法に楽天ペイを指定してコード表示の画面を見せると、店員さんがバーコード/QRコードを読み取ってくれる。

楽天ペイ コード表示の画面。保有ポイントの確認や利用設定ができる

 楽天ポイント/キャッシュで支払うこともできる。その場合は、バーコード/QRコード下にある「設定」で、ポイントの利用設定を「使わない」「すべて使う」「一部使う」から1つ選んでおく。「一部使う」を選んだ場合は上限のポイントを決められる。また、楽天ポイント、楽天キャッシュの両方を持っている場合は、どちらを優先して使うかを設定する。次回以降もその設定でかまわなければ、「次回もこの設定を使う」にチェックしておこう。

楽天ペイ バーコード/QRコードの下にある「設定」で、ポイントの利用設定ができる

 バーコード/QRコードの読み取りが済むと画面が切り替わり、支払い額と使用ポイント、獲得予定ポイントが確認できる。また、楽天会員IDに登録しているメールアドレスに利用内容の確認メールが届く。万が一、自分が知らないところで楽天ペイが使われた場合も、メールが届くのですぐに分かるだろう。なお、コード表示で支払える金額(ポイント)は店舗によって異なり、ローソンの場合は、1回あたりの支払い額上限が2万円(2万ポイント)。ただし、楽天会員ランクがレギュラーの場合は4000円(4000ポイント)だ。

楽天ペイ 支払いが終わると確認画面に切り替わる。会員IDに登録しているメールアドレスに確認メールも届く

 お店側がQRコードを表示し、それをスマホで読み取る「QR読み取り」の支払いに対応しているのは飲食店や美容院が多い印象だ。QRコードは紙に印刷されたものや、iPadに表示されたものがある。支払い方法に楽天ペイを指定し、店員さんがQRコードを表示したら、アプリの支払い画面を左右にフリックするなどして「QR読み取り」画面を表示し、コードを読み取る。金額の入力が必要な場合は、指定された金額を入力。確認画面で「スライドでお支払い」のボタンをスライドさせると支払いが完了。お店側の端末画面にも決済完了の通知が表示される。

楽天ペイ お店側が用意するQRコードを、アプリの「QR読み取り」画面で読み取る。確認画面で「スライドでお支払い」のボタンをスライドさせると支払いが完了

 「セルフ」の支払い方法が使えるお店は、セルフ画面でリストアップされる。そこから支払うお店を選び、金額を入力。確認画面で「スライドでお支払い」のボタンをスライドさせる。セルフは現在位置からお店を判断しており、スマホの位置がお店の場所から遠すぎる場合は支払い操作ができない。

楽天ペイ 「セルフ」の画面でセルフ支払いに対応したお店がリストアップされるので、支払うお店を選択。指示に従って金額を入力して支払う
楽天ペイ お店から離れた場所で支払い操作を行おうとしても受け付けない
楽天ペイ アプリのメニュー。楽天ペイが使えるお店を検索できる

メリット:楽天スーパーポイントがたまりやすい

 各社が続々と参入しているバーコード/QRコード決済にいち早く取り組み、対応店舗を広げている楽天ペイ。ふらりと入ったお店に楽天ペイのステッカーが貼られていることがあり、他のバーコード/QRコード決済サービスより使えるお店が多い印象はあるが、まだどこでも使えて便利というほどではない。

 最も大きなメリットは、楽天スーパーポイントがたまる・使えるということだろう。楽天ペイを使えば200円で1ポイント、登録しているクレジットカードが楽天カードなら、通常のカード利用ポイント(100円で1ポイント)もたまる。“楽天経済圏”に取り込まれている人なら、楽天ペイを使わない手はない。楽天ペイを使うからという理由で楽天カードを持ってもいいかもしれない。

 また店舗側は、他のバーコード/QRコード決済同様、QRコードを表示する・読み取れるツールを用意すればいいので、導入コストが安いというメリットがある。

不満点:クレジットカードが必要

 支払いは登録したクレジットカードから引き落とされるので、クレジットカードを持てない人は使えない。楽天カード以外に使えるカードが、現在、VisaとMasterCardブランドのカードのみという点にも、不満を感じる人がいるかもしれない。

 また、楽天ペイは結局のところクレジットカード払いだが、使える場所の数で見れば、まだ楽天カードを使えるお店の方がずっと多い。クレジットカードを出さなくてもいいので安全性は高いが、その代わりにスマホで楽天ペイアプリを起動しなくてはならない。その手間賃にプラス1ポイントが付いてくるといった感じだ。

 さらに、他のバーコード/QRコード決済同様、データ通信が使えない環境ではバーコード/QRコードを表示できないので決済できない。

楽天カードユーザーは絶対使うべき

 楽天ペイは、楽天カードを支払いカードに登録しているとポイントの付与率が高くなるので、楽天カードを持ち、楽天経済圏でさまざまなサービスとメリットを受けたいと思う人にお勧めだ。楽天カードを持っていない場合は、他のバーコード/QRコード決済サービス以上のメリットは特に感じられない。

 楽天は現在、非接触決済サービスとして「楽天Edy」も提供している。楽天ペイは楽天Edyほど利用できる場所がまだ多くないが、今後、QRコード決済の広まりに応じて対応店舗はどんどん増えていくはず。そうなれば、もっと便利さを感じられるようになるだろう。また、近い将来、楽天ペイ、楽天Edy、楽天スーパーポイントを1つのアプリで管理できるようになり、楽天ペイアプリから個人間送金も可能になる予定だ(関連記事)。こうした環境が整ってくれば、楽天の決済サービスの利便性はまた一段アップする。そのときが来るのを期待したい。

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