背面に4カメラを搭載 「Galaxy A9(2018)」で“カメラフォン”を目指すSamsung山根康宏の海外モバイル探訪記

» 2018年12月23日 10時00分 公開
[山根康宏ITmedia]

 4つのカメラを縦に並べる特徴的なデザインを採用した「Galaxy A9(2018)」。「HUAWEI Mate 20」シリーズが正方形に3つのカメラとフラッシュを並べたデザインにまとめているのに対し、A9はあえてカメラを目立たせるような配列としています。

Galaxy A9(2018) 縦に並んだ4つのカメラで見た目もアピールする「Galaxy A9(2018)」

 背面に4つのカメラを搭載するのは世界初で、フラグシップのGalaxy Sシリーズではなくあえてその下のAシリーズに搭載してきました。日本で発売された「Galaxy Feel2」のベースモデル、「Galaxy A8(2018)」がフロントに1600万+800万画素のデュアルカメラを備えたセルフィー強化モデルだったことから分かるように、2018年のGalaxy Aシリーズはカメラを大きく強化。Samsung初のトリプルカメラ搭載モデルも2018年秋に発売した「Galaxy A7(2018)」でした。

 このトリプルカメラを大きくアピールしようと、Samsungは中国各地でプロモーションを行っています。深センの電脳街、華強北でも12月8日から1月20日まで「Galaxy Studio」がオープンしているので見てきました。

Galaxy A9(2018) 深セン電脳街に期間限定でオープン中のGalaxy Studio

 中国では「Galaxy A9s」、筆者の居住する香港では「Galaxy A9」として販売されています。モデル名を固定して販売年を後に付ける製品名は、だんだん分かりにくくなってきているということでしょう。なおグローバル向けのGalaxy A9は2016年に登場しています。2018年に発売されたこのGalaxy A9(2018)は6.3型の大型ディスプレイを搭載。カメラフォンは撮影した後の画像を大きい画面で楽しみたいでしょうから、これだけのサイズがあると写真撮影が楽しくなります。

Galaxy A9(2018) 6.3型の画面サイズは写真を楽しむのに十分

 背面仕上げは最近の中国系端末と似たグラデーションをかけた色合い。Samsungが中国でシェアを落とした一因は本体デザインの陳腐化でもあっただけに、この仕上げはいい感じです。

Galaxy A9(2018) 背面仕上げは今風で悪くない

 ピンク系の色合いも落ち着きがあります。指紋認証センサーは頑張ってディスプレイ埋め込み型にしてほしかったところです。なお、カラバリは他にもう1色、ブラックがあります。

Galaxy A9(2018) ピンクも含め3色のカラバリ展開

 さて、4つのカメラは上から順番に「超広角」「望遠」「標準」「被写界深度測定」となります。実際に撮影に使われるのは3つで、焦点距離はそれぞれ35mm換算すると「18mm」「52mm」「27mm」。香港でショッピングモールの室内で撮り比べしてみました。

 18mmだとさすがにゆがみが出てしまうものの、広範囲を撮影できます。これは山や海など旅行に行ったとき、雄大な大自然を撮るときにいいかもしれません。標準は他のスマートフォンでもほぼ同じ画角ですね。望遠は約2倍です。

Galaxy A9(2018) 超広角の18mm
Galaxy A9(2018) 標準の27mm
Galaxy A9(2018) 望遠52mm

 この4カメラ、2019年のGalaxy S10シリーズにも搭載されるのか、あるいはGalaxy Aシリーズがさらに進化して5カメラ6カメラ化するのか。過去にGalaxy Cameraなどカメラ特化のスマートフォンを出していたSamsungだけに、ぜひ他社がやらない「スーパーカメラフォン」を出してほしいものです。

Galaxy A9(2018) 2012年に出した「Galaxy Camera」

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月07日 更新
  1. ヨドバシ通販は「高還元率で偽物リスク低い」──コレが“脱Amazon”した人の本音か (2025年12月06日)
  2. 「健康保険証で良いじゃないですか」──政治家ポストにマイナ保険証派が“猛反論”した理由 (2025年12月06日)
  3. NHK受信料の“督促強化”に不満や疑問の声 「訪問時のマナーは担当者に指導」と広報 (2025年12月05日)
  4. ドコモも一本化する認証方式「パスキー」 証券口座乗っ取りで普及加速も、混乱するユーザー体験を統一できるか (2025年12月06日)
  5. 飲食店でのスマホ注文に物議、LINEの連携必須に批判も 「客のリソースにただ乗りしないでほしい」 (2025年12月04日)
  6. 楽天の2年間データ使い放題「バラマキ端末」を入手――楽天モバイル、年内1000万契約達成は確実か (2025年11月30日)
  7. 楽天モバイルが“2025年内1000万契約”に向けて繰り出した方策とは? (2025年12月06日)
  8. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 1万〜3万ポイント還元のお得な施策あり (2025年12月03日)
  9. ドコモが「dアカウント」のパスワードレス認証を「パスキー」に統一 2026年5月めどに (2025年12月05日)
  10. Amazonでガジェットを注文したら、日本で使えない“技適なし製品”が届いた 泣き寝入りしかない? (2025年07月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー