1TBもの容量のストレージをどう使えばいいか悩んでしまうSmartisanの「Nut R1」。実は27型4Kディスプレイのドッキングステーションも別売され、両者を接続すると簡易的なPCとしても使えるという意欲的な製品です。ドッキングステーションのディスプレイはタッチパネルに対応しており、専用UIで動作します。Nut R1単体もSnapdragon 845搭載のハイスペックなスマートフォンで、同社のこれまでのフラグシップモデルが追従していたiPhoneデザインも取りやめました。
このパワフルなNut R1は一般消費者だけではなくオフィスやB2B向けなど、ドッキングステーションと合わせた拡販が期待されました。しかし1TBモデルは8848元(約14万円)、ドッキングステーションは9999元(約16万円)と高価で、両者を合わせると約30万円になってしまいます。残念ながら商業的には失敗してしまいましたが、PCと変わらぬパワーを持ったことで、スマートフォンの将来像を見せてくれた製品といえます。
Xiaomiとの提携を発表したMeitu(美図、メイトゥ)ですが、顔だけではなく全身を美しく写せる機能を搭載したモデルが「T8」です。もはや美顔効果は当たり前、これからは体形を美しく見せるという、新しい発想をカメラに取り込んできました。体をスリムにする機能は一部のカメラアプリやTikTokの「美脚」モードなどがありますが、スマートフォンのカメラにデフォルトで組み込んだのは恐らくMeituが最初。しかも体の関節・骨格を認識して自然に全体を細くしてくれるのです。
本体デザインは一目でMeituと分かる六角形を継承しつつ、指紋認証センサーを背面に移動し前後合計4つのカメラを搭載。深みのある赤と緑に加え、明るいピンクとブルーの4色展開で幅広い年齢層の女性のみならず男性も取り込もうとしています。Meituの「美」の追求の完成系、といえるスマートフォンでしょう。Meituはそれぞれのモデルの販売数を公表していませんが、筆者が中国出張へ行った際もこのT9を持つ女性をよく見かけました。今後MeituからTシリーズの後継モデルは出てきませんが、Xiaomiブランドになり、さらなる進化を遂げた製品として復活してほしいものです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.