では撮ってみる……前にLeitz Phone 1のカメラの基本を。Leitz Phone 1のカメラは1つだけ。その代わり1型で2020万画素の大きなセンサーを搭載している。アスペクト比は3:2(35mm判フィルムと同じ)。一般的なスマートフォンは4:3で、それより少し横長になる。
レンズは19mm相当のF1.9。光学式手ブレ補正は搭載していない。日常使いに19mmはちょっと広角過ぎるので、24mm相当(これが1x)と48mm相当(2x)をデジタルズームで賄うようになっており、起動時は24mm相当(1x)となる。
起動したときの画面はAQUOS R6とちょっと違う。基本的には同じだが(良くも悪くも)ライカ的な味付けがされているのだ。以下の画像を見比べてほしい。どちらも1x、つまり24mm相当の画角での撮影をするときの画面だ。
大きく違うのは2点。1つは画角。風景や人物などアイコンで示していたのがAQUOS R6。0.7x、1x、2xと倍率で表示するのがLeitz Phone 1。
さらにもう1つ、この2つの画面はどちらも「24mm」相当時の画面だが、Leitz Phone 1は19mm相当時のフルの画角で表示され、中央に「24mm時の撮影範囲」を示すブライトフレームが表示されている。よく見ると「24」という文字もある。
レンズ交換式レンジファインダーカメラでは、装着したレンズの画角に応じた撮影範囲を示すブライトフレームを表示して撮影の手助けにしている。Leitz Phone 1では19mmのレンズに対して24mm相当分の画角を使うので、ブライトフレームファインダーを摸したのだ。
紛らわしいのでオフにもできるけど、実際に撮影される範囲の外側も見えるってのは、慣れてくると、どこからどこまでをフレームにおさめるべきかが見極めやすくなってよい。
ちなみに、0.7xにするとブライトフレームは出ない。
2xにするとブライトフレームのサイズはそのままで表示が「48」となり、少し広い範囲が表示される。
ピンチイン/アウト操作でこの3つ以外の画角でも撮れるが(最大6xまで)、残念ながら、フレーム脇に焦点距離を表す数字が出るのは「24」と「48」のみ。これは残念、常に出してくれればいいのに。
画質は基本的に色や階調はナチュラル系で、無理に色を盛っていない。デジタルカメラの絵を見慣れている人には自然だし、なおかつHDRは自動的に効くので、ダイナミックレンジもそこそこ広くてなじみやすいと思う。
AQUOS R6と同じか、というと、画作りが微妙に違うかも、という気がする。手元に2台あれば同じ条件で撮り比べられるのだけど、ないのでその辺はまあ「気がする」レベルってことで。
比べられるかなと思って、AQUOS R6と同じ場所で撮ったのだけど、天気が違いすぎてダメなのだった。なんといっても暑くてまぶしい。
せっかくなので「まぶしー」って感じのカットを。背景ぼかしモードで。背景ぼかしモードだと画角が1.5xくらいになるのはAQUOS R6と同様だ。
ただ、画角の切り替え時やAF時、撮影間隔などのレスポンスがちょっと良くない、サクサク感に欠ける。特にAFはもたつくことがあり、その辺はAQUOS R6も同じなのだけど、残念な点だ。ぱっと向けてぱっと撮るよりは、ちょっとじっくり撮る感じで構えた方がいいかと思う。写りは抜群にいい。デジタルズームがかかっている48mm相当でもそれが気にならない写りを見せてくれるし。
逆光時のバランスもいい。無理に暗部を持ち上げて不自然になったりしない。
これなんか、19mmで撮ったのだけど、もうスマホの画質じゃないもんね。
これもフォーカスの合い方も背景のちょっとぼける感じもいい。左下に指がかぶっちゃったけど、これは暑かったからしょうがないのだ、ということで。
撮影最短距離は気を付けた方がいいかな。よく「もう少し離れて撮影してください」と言われる。
AFはあまり寄れないので、大きく撮りたいときは2xの望遠を使うのがいいかも。
あと、センサーサイズが大きい分、近距離で撮ると背景が大きくぼけるが、その分フォーカスにシビアになる。
暗所にはさすがに強い。光学式手ブレ補正がない分シャッタースピードを速めに保つのだが(1/100秒くらいで頑張る)、それでも以下のクオリティーだ。
夜景になると、それにスマホならではのナイトモードが加わるのだ。
さらに三脚に固定されていると判断されると2〜30秒の三脚モードになってスローシャッターのめちゃきれいな夜景を撮ってくれる。
次はモノクロ写真で「ライカっぽさ」を演出してみる。
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