コロナ禍に入ってから、クラウドファンディングやAmazonなどで、病院のスリッパ、美容院のタオルなどの入っている紫色の光で満たされているあの箱。その小型版であるUV除菌アイテムを目にする機会が増えました。
UVは(全ての波長が当てはまるわけではないものの)、細菌であれば細胞膜を破壊しますし、ウイルスであればウイルスRNAを損傷させて不活化させます。これほど強力な効果を持つUVを当てて、スマホを除菌しても大丈夫なものなのでしょうか。
KDDIとドコモからは「通常の範囲では問題ないが、UV除菌グッズによって照射時間やUVの程度が異なるため、販売元に確認しつつ、自分で判断してもらいたい」という趣旨の回答をもらえました。とはいえ、ドコモショップでは、UVによる除菌サービスを行っているとのこと。外出先で気になったら、ドコモショップへ駆け込むという方法もありそうです。
ソフトバンクとKDDIは、変色が加速する恐れがあるかも、とのこと。さらにソフトバンクは、「通信を含めた機能影響は少ないだろう」と回答を寄せてくれました。
洗う、拭き取るなど除菌のタイミングについては、「医学的知識の範ちゅうなのでコメントは差し控える」(KDDI)、「スマホの除菌をおすすめするものではないが、汚れが気になったらきれいな布で拭き取って。ただし、事故防止のため、水やアルコールでぬれたまま使い続けないように」(ソフトバンク)、「帰宅時など、機種に適した方法で手入れして」(ドコモ)と教えてくれました。
以上のことから、スマホをきれいに保つには、取扱説明書などメーカーが推奨している方法を用いること、UV除菌など、特段の記載がないものについては、色あせのスピードが早まるかもしれないことを念頭に置きつつ行えるが、UV除菌グッズによって、照射時間や強度が異なるため、スマホが除菌の対象になるかどうかを販売元に問い合わせること、各自、気になったタイミングで行うことなどが分かりました。
なお、忘れてはいけないのは、キャリアはメーカーではないということです。一般的な見解を教えてもらえましたが、メーカーごと、機種ごとに防水性や耐薬品性などが異なるので、製品で規定されている範囲を超えた使い方に関して保証できるわけではありません。取扱説明書を熟読したり、端末メーカーに問い合わせたりした上で、最終的には自己責任でということになります。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.