オーディオグラス「HUAWEI Eyewear 2」は普通のメガネとしても使える? 3週間試して分かったこと

» 2023年12月19日 11時58分 公開
[山本竜也ITmedia]
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 Huaweiが11月初めに発売したオーディオグラスの「HUAWEI Eyewear 2」。日本ではまだ日本ではまだなじみが薄いオーディオグラスですが、私は2022年に発売された前モデルもレンズに度を入れて利用していました。そしてもちろん、今回の新モデルも発売直後に購入し、3週間ほど利用しています。Huawei直販サイトでの価格(税込み)はブラックが3万7800円、チタニウムシルバーが4万7800円です。

HUAWEI Eyewear 2 「HUAWEI Eyewear 2」のOWNDAYSモデル

 日本ではなじみが薄いと書きましたが、海外では選択肢がそれなりにあり、メジャーなところではAmazonはEcho Framesをリリースしており、MetaもRay-Banと提携し「Ray-Ban | Metaスマートグラス」を発売しています。

 そもそもオーディオグラスがどんなものかというと、メガネのテンプル(ツル)にスピーカーを搭載し、耳をふさがずに音楽を楽しんだり通話したりできるというものです。最近流行の、耳をふさがないオープンイヤー型(開放型)イヤフォンの一種と考えていいでしょう。

HUAWEI Eyewear 2 見た目は一般的なメガネと変わらない

 オープンイヤー型のイヤフォンは耳をふさがないとはいえ、長時間装着していると違和感が大きくなり、ものによっては痛くなってくることもあります。その点、HUAWEI Eyewear 2のようなオーディオグラスは形状的にはメガネなので、長時間でも問題なく使い続けられます。普段メガネをしていない人でも、それほど違和感はないはずです。

HUAWEI Eyewear 2 NTTソノリティのオープンイヤー型イヤフォン「nwm MBE001」

 2022年に発売された前モデルは音楽再生が連続で最大6時間と、1日中使うには少々心もとなかったのですが、HUAWEI Eyewear 2ではこれが最大11時間にアップしました。11時間持てば、朝から晩まで音楽を流し続けることができそうです。

HUAWEI Eyewear 2 充電は専用のアダプターをテンプルの選択に装着し、それにUSB Type-Cケーブルを接続して行います

 オーディオグラスは、もともと音楽を集中して聴くためのデバイスではありませんが、前モデルから低音が強化されており音量を少し上げると迫力のある音楽を楽しめます。なお、構造上どうしても音漏れはします。とはいえ、デュアルスピーカーを搭載し音漏れを打ち消す仕組みはあるので、常識的な音量で聞いている限りは、すぐ側に寄らなければ気になることはありません。ただ、多少騒がしい場所だと音量を上げないと音が聞き取れず、音を大きくすると音漏れも大きくなります。このため、電車内などでは音漏れせずに音楽を聴くことは難しいでしょう。自宅やオフィス、空いている喫茶店などで利用する分には問題はないと思います。

HUAWEI Eyewear 2 テンプル部分にスピーカーとマイクを搭載

 また、音楽を聴くだけではなくマイクも搭載しているので、そのまま通話もできます。スマートフォンとPCなど、2台同時に接続できるマルチポイントに対応しており、普段はスマートフォンで音楽を聴きつつ、PCでオンライン会議に参加といったことも可能です。約1年間、スマートフォンでの通話はHUAWEI Eyewearを使用していましたが、聞き取りにくいなどの話は出たことがないので、マイク性能的には十分なはずです。

HUAWEI Eyewear 2 テンプル部分はタッチセンサーになっており、タップ操作で音楽の再生・停止や着信応答、スワイプでの音量調整も可能。操作は専用アプリからカスタマイズができます

 オーディオグラスを量販店などで試用できるところもあるとは思いますが、長時間の使用感はなかなか想像が難しいかもしれません。1年以上利用し続けている経験から、どんな人に向いた製品かと考えると、まず第1に音楽をBGM的に流し続けたい人にはぴったりです。音楽が流れていても周囲の音は聞こえるので、ANCイヤフォンのような没入感はありません。このため、音楽を集中して聴くというより、家事やPC作業などをしながら常に音楽を流していたいという用途に向いています。もちろん、車や自転車の運転中にも利用できます(周りの音が聞こえなくなるほどの爆音にしていてはだめですが)。

 また、スマートフォンの通知に常に気を配っていたいという人にもおすすめです。スマートフォンを頻繁に確認する人なら問題ないかもしれませんが、私のように自宅にいるときはスマートフォンをほとんど手にしないという人だと、朝に来たDMに夜気付くなんてことも起こります。その点、HUAWEI Eyewearなどのオーディオグラスを装着していれば、スマートフォンに気を配らなくても通知が来れば気が付けますし、アプリを入れて通知を読み上げることもできます。

 最後に、これはメガネユーザーにとっては気になるとことだと思いますが、普通のメガネとして利用できるのかどうかという点について。これは問題なく利用できます。HuaweiはメガネメーカーのOWNDAYSと提携しており、OWNDAYSで度付きレンズを作成できます。また、HUAWEI Eyewear 2のOWNDAYSコラボモデルもリリースされており、これを店頭またはオンラインショップで購入する場合はレンズの作成費用は無料。Huaweiの公式ストアやAmazonなどで購入したHuawei純正モデルに度付きレンズを入れる場合は、別途費用(7700円〜)が必要です。

HUAWEI Eyewear 2 HUAWEI Eyewear 2を装着した様子。一般的なメガネと言われても分からない

 ただ、注意点が1つだけ。普通のメガネの場合、使用者に合わせてテンプルを曲げるなどのフィッティングを行いますが、HUAWEI Eyewear 2はテンプルにスピーカーが組み込まれているので、フィッティングができません。調整できるのは鼻あてくらいです。とはいえ、HAUWEI Eyewear 2は、OWNDAYSが販売する350万本のメガネのデータを利用して日本人の頭の形に最適なサイズを割り出したとのこと。このため、30〜50代の日本人の多くがフィッティングをしなくても問題ないかけ心地になっているとしています。

 メガネ型なので使い始めるまでのハードルが高めの製品ではありますが、自分の使い方に合うと手放せなくなるほど快適です。興味があれば、ぜひ一度試してみてください。

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