JBL Tune 310C USBは、いわゆる「ハイレゾオーディオ」の再生に対応しており、パッケージには日本オーディオ協会の「ハイレゾオーディオロゴ」も付与されている。
このロゴが付与される製品は、大まかに以下の要件を満たす必要がある。
本デバイスのイヤフォン部はアナログ再生能力が20kHz〜40kHz、DACのサンプリング周波数が最大96kHz/24bitとなっているため、ロゴの付与条件を十分に満たす。
一方で、マイク部は公称でも感度に関する情報(98dB SPL、1kHz/1mW)しか書いていない。WindowsやmacOSで確認すると、DACのサンプリングレートは最大で「48kHz/24bit」となっており、ハイレゾオーディオロゴの条件は満たさないが、JEITAが定めるハイレゾオーディオの定義(PDF形式)は満たしている。
聴覚は個人個人で異なるため、定量的な評価は難しいのだが、手元にあるハイレゾ非対応イヤフォンと比べつつ、手持ちのFLACファイルを幾つか再生してみたが、“聞こえる音”が明らかに広がっている。数年前に買ったハイレゾ対応イヤフォン(とハイレゾDACの組み合わせ)と比べても、悪くない再生能力を備えていた。
4000円でお釣りの来る価格でハイレゾ再生できるイヤフォンが手に入ることは、本当に良い時代になったと感じる。
JBL Tune 310C USBは、直販価格が4000円を切っている。USB Type-C接続な上、必要最小限とはいえハイレゾオーディオに対応しているイヤフォンが、ここまで手頃になるとは時代の流れを感じるところである。
ハイレゾオーディオの入門用のUSB Type-Cイヤフォンとして、本製品は非常にお勧め……なのだが、4月15日時点で直販サイトを含む多くのECサイトでは売り切れとなっている。この記事を載せる前に「ついに存在を知られてしまったか……」といった心持ちだ。
ただし、本製品は予約注文を受け付けているECサイトもあるので、気になる人はひとまず予約してみるといいだろう。たまたま店頭で見つけたという人は、1つ買っておいても損はないと考える。それくらい、気軽に買えて良い製品である。
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