楽天ペイメントは、2026年3月1日から予定していた「楽天キャッシュ」による「楽天ペイ」チャージ払いの還元率引き下げや条件の変更について、準備の都合により見合わせることを発表した。
その変更内容というのが、楽天のオンライン電子マネー「楽天キャッシュ」にチャージした残高で、「楽天ペイ」のQRコード決済をしたときのポイント還元率を、1.5%から1%に引き下げるという内容だった。
1.5%還元の条件となる「楽天ポイントカード」の提示回数も、2回以上から5回以上に引き上げるなど、1%還元を得るための条件も少し厳しくなることから、ネットで「改悪」の声が上がり、「もう使わない」「使う意味があるのか」といった反応も広がっていた。
今回のポイント還元条件の変更の見合わせは、こうしたユーザーの反響も影響したと考えられる。「今後、変更が発生する場合は、改めてお知らせいたします」としていることから、延期ではなく、当面、変更はせずに従来通りに利用できるということだろう。
楽天ペイの支払いには以下の4つの方法があり、この中で一番ポイント還元率が高いのが、1.5%還元のチャージ払いだ。それ以外の支払い方法は1%還元になる。
楽天カードや銀行口座、楽天Edyなどから楽天キャッシュにチャージして支払うのはひと手間かかるが、そうするだけで通常よりもポイント還元率が0.5%もアップする。しかも加盟店で楽天ポイントカードを2回提示するだけで、ポイント還元率1.5%が達成できるという条件は、他社に比べてかなりハードルが低かった。
他社のポイント還元率アップの条件には、決済回数や決済金額、ポイントの獲得、サービスの利用などが求められ、なかなかハードルが高い。例えばPayPayは「PayPayステップ」の条件を達成することで、ポイント還元率が最大2%までアップする。しかしその道のりは決して容易ではない。
PayPayカードで決済することで1%還元は得られるが、それ以上になると毎月30回、10万円以上の決済を行ったり、年会費1万1000円の「PayPayカードゴールド」に入会したりする必要がある。
ソフトバンクやY!mobileの契約者で、毎月の通信料金が最大10%還元されるメリットからPayPayカードゴールドを利用しているならともかく、PayPayのポイント還元率アップのためにPayPayカードゴールドに入会するのは本末転倒。このことは他社のゴールドカードにも当てはまる。
そして「d払い」の場合は、ドコモのポイントプログラム「dポイントクラブ」のランクによって、ポイント還元率が最大2%までアップする。基本還元率は0.5%だが、支払い方法を「dカード」にすることで、「dカード支払い特典」として0.5%アップし、合計1%還元になる。
しかしそれ以上を目指すには、3つ星以上へのランクアップが必要。3つ星ランクは直近3カ月間の累積ポイント数が600ポイント以上になるので、1%還元のd払いの場合、6万円(1カ月2万円)の決済が必要。4つ星ランクは1500ポイントで15万円(1カ月5万円)、5つ星ランクは5000ポイントとなり、50万円(1カ月約17万円)の決済になる。
実際にはドコモの通信料金やdポイント加盟店の利用、ランクアップによるポイント還元率のアップなどがあるので、記載したほどの決済は必要ではないものの、それなりにd払いやdカードなどで買い物しないことには、1.5%以上の還元率アップは望めない。
一方、「au PAY」は「au PAY ゴールドカード」限定特典として、「ポイントアップリワード」を用意している。au PAY ゴールドカードからau PAY 残高にオートチャージすると、オートチャージ金額に対して最大5%のポイントを還元。基本還元率の0.5%を加えると、最大5.5%還元になる。
他社と比べるとポイント還元率が高いものの、その分、グループのサービスをより多く利用することが求められる。また、最大5%のポイント還元には月間最大1000ポイントの獲得上限が設けられているので、買い物すればするほどお得になるというわけではない。
このように他社の状況を見てみると、楽天ペイのチャージ払いでポイント還元率1.5%という設定が、いかにハードルが低く、高還元率なのかが分かる。筆者としては1.5%還元が1%還元に引き下げられたとしてもやむを得ないと思いつつ、もしそうなったら同じ1%還元なのだから、楽天カードで決済した方がチャージする手間が省けるなと考えていた。
とはいえ、今回はポイント還元率や条件の変更が見合わされたので、しばらくは今まで通りに使えそうだ。コード決済サービスのポイント還元率を本気でアップしたいなら、「auバリューリンク マネ活2」や「ペイトク」など、キャリアが提供する通信プランに加入する方法もある。この機会に今後の決済方法や利用する経済圏について、一度、考えてみるといいだろう。
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