サムスンに聞く「Galaxy S26」シリーズ開発秘話 AI機能はさらに賢く、商用化まで5年を要した「プライバシーディスプレイ」(1/2 ページ)

» 2026年03月12日 21時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]
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 サムスン電子ジャパンは3月12日、最新スマートフォン「Galaxy S26」シリーズを日本国内で発売した。Samsung Electronics(サムスン電子)は日本をグローバルの1次販売国に指定し、同日よりサムスン電子の他、量販店やECサイト、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリアなどが扱う。価格は販路によって異なる。

GalaxyS26 サムスン電子 最新スマートフォン「Galaxy S26」シリーズ。画像はS26 Ultra(左)、S26+(中央)、S26(右)の実機背面

 Galaxy S26シリーズの国内発売を記念して、サムスン電子でCOO兼MX事業部開発室長を務めるWon-Joon Choi(チェ・ウォンジュン)氏が来日し、「最もパワフルな性能を基盤に基本機能を引き上げた」Galaxy S26シリーズの根幹となる設計思想を語った。合わせて、サムスン電子ジャパンが日本国内で放映する新CMについて発表した。

GalaxyS26 サムスン電子 来日したサムスン電子でCOO兼MX事業部開発室長を務めるWon-Joon Choi(チェ・ウォンジュン)氏

誰もが簡単にAIを使いこなせる未来を目指す

 チェ氏は「AIを一部の人の特権ではなく、誰もが毎日使う基本インフラにする」ために、リーチ(AIをより多くの人に届けること)、オープンネス(普遍性や使いやすさを重視すること)、コンフィデンス(安心・安全を優先すること)の3つを掲げた。2025年末までに4億台以上のデバイスにAIを適用しており「2026年にはこれを2倍に拡大する目標だ」と語った。

 また、サムスン電子はGoogleと協業して新たなAIプラットフォームを開発したそうだ。ユーザーの状況を先読みして提案する機能(後述)を実現するため「個人のデータ保存や処理はオンデバイスで行い、安全に保護することが重要だ」とチェ氏は話す。複雑な判断はクラウド側で実行し「両者のメリットを適切に融合させる仕組みを実現する」という。

 オンデバイスでの高度なデータ処理を支えるため、Galaxy S26シリーズは最新プロセッサのSnapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxyを搭載。メモリはマルチタスクを快適にこなすため12GB(※1)に、ストレージは256GB(※2)を標準とした。これにより、日常的な作業から複雑なAI処理まで、ストレスのない動作環境を提供できるとしている。

(※1)S26 Ultraの1TBモデルのみメモリが16GBとなっている
(※2)ストレージはモデルによって異なる

ユーザーの行動を先読みするAIで「手間を省く」

 そうした土台があってこそ実現したのが、Galaxy S26シリーズが搭載するGalaxy AIの機能の1つである「Now Nudge(ナウナッジ)」だ。「ユーザーの行動を自ら理解し、次のステップを提案する」――そんな機能だ。例えば、チャット中に予定を聞かれた際、キーボードを立ち上げるだけでAIが予定を探し出して瞬時に表示してくれる。アプリを切り替えずに連絡を継続できるのがメリットといえる。

GalaxyS26 サムスン電子 メッセージの中に日時が記載されている場合……
GalaxyS26 サムスン電子 ユーザーの行動を先読みするように、予定の内容を候補として提示してくれる。それをタップすると……
GalaxyS26 サムスン電子 返信を手軽に済ませることが可能だ。カレンダーを開いて予定を確認して、内容をメッセージ入力欄に記入して……といった手間を省ける

 さらに、過去の写真を探す場面でもAIが活躍する。数多くの画像の中からふさわしい写真をAIが見つけ出し、ワンタップで友人に共有できる。ユーザーが自らAIに指示を出さなくても「今何をして自分がどんな情報が欲しいかを理解し、最適なアクションを提案する」と、先回りするスマートフォンに仕上がったと、チェ氏は自信を見せた。

言葉の壁を越えるAIアシスタントへ――複雑な指示も理解

 Galaxyシリーズの特徴の1つである音声アシスタント「Bixby」も進化を遂げている。サムスン電子ジャパンのMX事業本部常務・CMOを務める小林謙一氏は、「日本語特有の文法や同音異義語の追加データをひたすら学習させた」ことで、「複数の指示や文脈を含む複雑な命令にも対応できる」ようになったという。

 小林氏はさらに、日本語への対応を進めることで「将来的には取扱説明書のような役割やトラブルシューティングのフォローを行う」と新しいユーザーをサポートしていく展望を述べた。また、S26 Ultraの予約状況について「日本市場でも非常に高い比率を占めており、ほぼ想定通りの成果を出している」と確かな手応えを語った。

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