“パワードスーツ”はもうSFの道具じゃなかった 高尾山でコンシューマー向け外骨格「Hypershell X Pro」を試す:武者良太の我武者羅ガジェット道(4/5 ページ)

» 2026年03月27日 15時00分 公開
[武者良太,ITmedia]

3号路の上り、ハイパーモードで足取りが変わった

 今回、高尾山の上りに選んだのは3号路です。全長は1号路の分岐点から2.4kmとのこと。1号路のような舗装中心の道ではなく、木々の間を抜ける山道らしいコースで、足元にもさまざまな変化があります。

 実際に歩いてみると、平たんな場所ではエコモードで十分でした。補助が強く出すぎず、歩調を乱される感じもほぼありません。

 一方、上りのシチュエーションになるとエコモードではアシストが不足気味だと感じます。そこでハイパーモードに切り替えると印象が変わります。足が斜め上から引かれるような感覚が出て、腿を上げる動きがスッと軽くなりました。パワーレベルや動作モードでも挙動は変わりますが、少なくとも登りでは、本体側の制御ボタンで切り替えしやすいというのもあって、ハイパーモードがおすすめですね。

 面白かったのは、単に足を持ち上げるだけではなかったこと。脚を前に出すだけじゃなく、反対の脚を引いて腰を回す動きまでサポートしてくれているフィーリングで、歩行全体を助けられている感覚がありました。効率の良い歩き方、階段の上り方を身体にたたき込んでくれそうという期待もできます。

 なお、石や木でできた階段が続く場所に来たときは、上り階段アクティブモーションがおすすめです。大中小さまざまなサイズの根が露出した場所では、可動範囲が広い山地アクティブモーションを選ぶと快適でした。

 上りにかかった時間は、休憩を除いて50分ほど。最後に階段が続くシーンを除けば、ハイキングをしているというより散歩感覚になりました。軽い足取りで歩き続けられましたね。

 3号路は高尾山の中では歩きやすいコースですが、それでも細い場所や段差はあります。その中で終始、歩くリズムを保ちやすかったのは確かでした。

 心拍数は計測し忘れてしまいましたが、汗はしっかりかきました。半袖になりたくなったくらいなので、モーターの力でアシストされたといっても確かな運動量があったことを実感しました。

バックパックとの相性がある

 途中で1つ「失敗した」と感じたことがありました。今回はHypershell X Proを運ぶために、メイン室が30Lほどある縦長バックパックを背負っていたのですが、これが腰に装着した本体の上に乗る形になってしまったのです。

photo Thuleのカメラ用バックパックに収まったHypershell X Pro

 歩いているうちに、バックパックの重みでHypershell X Proの装着位置が少しずつ下にずれていき、最初に感じていたアシストの効き方が薄れてきてしまいました。そこで装着し直すと、感覚は元に戻りました。Hypershell X Proは腰側の位置合わせが重要な製品なので、大きくて縦長のバックパックとは相性が悪いといえます。

 車で行くなら現地で装着すればいいのですが、公共交通機関を使うなら、ハイキング中に背負う荷物はできるだけ軽く、薄いものにするのがポイントでしょうか。具体的には、Hypershell X Pro自体を(例えばIKEAの青バッグのような)大きく薄いトートバッグで運び、歩くときは10L前後の薄めのバックパックにする(トートバッグはバックパックに入れる)、といった運用の方が扱いやすいかもしれません。

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