Apple Pencilが使える「iPhone Duo」は、iPad miniの代わりになるか? 必ず知っておきたい注意点(2/2 ページ)

» 2026年09月15日 15時00分 公開
[山口恵祐ITmedia]
前のページへ 1|2       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

イラストレーターにとってiPad miniの代替にはならない

 この「筆圧検知がない」という仕様は、イラストレーターや漫画家など、ペン入力を創作活動の主軸に置くユーザーにとって致命的なネックとなる。デジタルイラストにおいて、筆圧による線の「入り抜き」の表現は、作品のクオリティーやタッチの繊細さを左右する根幹の要素である。筆圧が感知できなければ、どれほど高精細なディスプレイであっても、線は均一でのっぺりとしたものになってしまう。

photo イラストレーターにとって、筆圧検知は必須に近い機能だ

 7.6型という画面サイズと携帯性の高さから、iPhone Duoを「iPad miniの代替機」として外出先での本格的な作画に使いたいと考えていたクリエイターも多いだろう。しかし、最新のiPad mini(A17 Pro搭載モデル)がApple Pencil Proの高度な筆圧検知やスクイーズ機能に対応しているのに対し、iPhone Duoはあくまで均一な線しか引くことができない。本格的なお絵描きツールとして両者を比較した場合、iPhone Duoは明らかに力不足であると言わざるを得ない。

 ただし、将来的に筆圧検知に対応できる可能性はゼロではないはずだ。Apple Pencilはペン先の位置や傾きをディスプレイ側のセンサーで読み取るが、筆圧はペン先のセンサーで検知している。

 将来、筆圧検知やダブルタップ機能に対応した“Apple Pencil Pro(USB-C)”といった製品が登場すれば、iPhone Duoでも筆圧が利用できるかもしれない。これは勝手な想像だが……。

用途を見極める必要性

 もちろん、用途を限定すれば評価は大きく変わる。テキストメインのメモ取り、PDF書類への署名や注釈、簡単な図解の作成といったビジネス用途や日常使いであれば、筆圧検知の有無はさほど問題にならず、むしろ遅延のない滑らかなレスポンスが光るはずだ。

 iPhone Duoは、最小構成でも36万円を超える極めて高価な製品だ。常にポケットに入れて持ち歩ける手帳感覚で手軽に「書く」デバイスを求めているのか、それとも精緻なイラストを「描く」ためのクリエイティブツールを求めているのか。発売前に自身の用途を明確に見極めることが、この新しいフォルダブルデバイスを正しく評価する最大の鍵となりそうだ。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月15日 更新
  1. 15日配信「iOS 27」の新機能まとめ Siri AIの恩恵を受けられる機種は? 画像編集やSafariにも注目 (2026年09月14日)
  2. 出そろった「iPhone 18 Pro」の価格を4キャリアで比較 ソフトバンクが衝撃の安さ、楽天モバイルが異例の施策 (2026年09月13日)
  3. 「一瞬の退屈も我慢できない」SNS中毒“ドパガキ”ってなんだ? その心理と、日本以外の状況 (2026年09月15日)
  4. iPhone Duoに競合メーカーが続々反応 「折りたたみの世界へようこそ」「Google Homeスピーカー21個買えます」 (2026年09月14日)
  5. 「Vポイントアプリ」をリニューアル Vカード提示と決済が1画面で完結 (2026年01月20日)
  6. 「iPhone 18 Pro」は何が進化した? 「iPhone 17/17 Pro」とスペックを比較 全て20万円超えの価格が悩ましい (2026年09月10日)
  7. ドコモ、2027年度中に「5Gエリア=SA対応エリア」目指す 品質1位にこだわらず“体感品質”の向上を重視 (2026年09月15日)
  8. なぜLINEは“ちょっとした気遣い”で重宝された「ミュートメッセージ」を有料化したのか? (2026年09月08日)
  9. 「折り目があります」――Apple初の「iPhone Duo」実機画像がSNSで物議、高価ゆえにガッカリか (2026年09月10日)
  10. 折りたたみ「iPhone Duo」に、iPhone Proシリーズから乗り換えたら“失う”5つのこと (2026年09月15日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー