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“かむ”を見直して肥満予防、シャープの「バイトスキャン」 小顔効果もCEATEC JAPAN 2017

» 2017年10月03日 12時49分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 イヤフォンのように“耳にかける”だけで食事中のかむ回数や速度を計測し、肥満予防や美容に役立つ新しいヘルスケア機器をシャープが開発した。「bitescan」(バイトスキャン)という名称で「CEATEC JAPAN 2017」(幕張メッセで10月3日〜6日に開催)の同社ブースに展示している。

耳掛け式の「bitescan」(バイトスキャン)。下部の丸い部分が測距センサー
装着したところ。片耳だけでいい

 見た目は大柄な耳掛け式イヤフォン。下部に測距センサーが組み込まれており、装着するとちょうど耳たぶの後ろあたりにくる。「耳の後ろの皮膚は、かむとアゴの動きで上下する。それをセンサーで捉え、かむ回数やテンポ、速度などを測定する」(同社)

 バイトスキャンはBluetoothでスマートフォンやタブレットと接続し、センサーが取得した情報を専用アプリに対してリアルタイムに送信している。かむ回数はアプリ上でカウントし、食事が終わると動物のキャラクターを使って分かりやすく評価。例えば「せっかちリス」はかむテンポが速めで、よくかむことを推奨される。「ゆっくり、たくさんかめば、食べ過ぎの防止や胃腸の働きの促進につながる。またアゴの筋肉を使うため、小顔効果も期待できる」という。

「せっかちリス」はかむテンポが早いと登場する。牛や馬のキャラクターなら「ゆっくり、しっかり」かめているという

 バイトスキャンは、平成29年度「IoT等活用生活習慣病行動変容研究事業」に採択された基礎的研究「“噛む”を測ることによるヘルスプロモーションシステムの開発に関する研究」(新潟大学大学院)に採用され、10月から来年度末まで実証実験を行う。

 「これまで人が食事で何回かむのか、詳細なデータは存在しなかった。手軽なセンサー(バイトスキャン)で多くのデータを得て、肥満予防や美容、食育分野でに役立てたい」(シャープ)

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