さらに、ケースの上部にごく小さな突起が仕掛けられていて、0.3や0.5などの細い替芯なら、芯が1、2本、そこに引っ掛かるようになっている。だから、ふたを開けた時に数本だけ、他の芯に紛れず独立して立っていることが多いのだ。毎回、必ず、そうなるという訳ではないので、メーカーはアナウンスしていないのだろうけれど、この細かい配慮はユーザーにとってうれしい。
このケースもそうだけれど、ぺんてるに限らず、筆記具メーカーは謙虚なのか、あまりにも当然だからか、実は、こういうちょっとした工夫や、インクや芯のアップデートを、かなり頻繁に、しかし、こっそり行っている。今回、取材に応じてくださった坂田氏にしても、「Pentel Ain」が発売されたばかりなのに既に製品をより良くするための開発に取り掛かっている。そして、ちょっとよくなると、それをこっそり製品に反映したりするのだろう。
なので、発売当時に使って「いまいちだ」と思った筆記具でも、数年後使ってみるとびっくりするくらい良くなっていたりするのだ。ほんと油断がならない。
もちろん、ぺんてるのシャー芯も、そうやってバージョンアップしてきて、しかし今回は製品名を変えるくらい大幅なアップデートをした。つまりは、書けば違いが分かるくらいのアップデートということだ。デジタルの世界で言う、メジャー・バージョンアップどころではない、新製品ということだ。
ちょっと、これを機に、意外に大人は知らない、シャープペンシルとシャー芯の最先端に触れてみてほしい。海外では「メカニカル・ペンシル」と呼ばれているくらい、精密機械でもあるシャープペンシルと、さらに精密に作られたシャー芯は、大人の使用に耐えるだけでなく、大人も楽しめるマシンなのだ。
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