手のひらに動画も静止画も――新ムービーデジカメ「Xacti C1」(1/3 ページ)

» 2004年01月07日 12時15分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 「デジカメ」の登録商標を持ち、デジカメ生産で世界シェア1位――三洋電機が“デジカメ界の裏ボス”的存在であることは業界では有名だ。

 そのSANYOが“ムービーデジカメ”(これも三洋電機の登録商標)の新製品「Xacti DMX-C1」を発売した。手のひらサイズのコンパクトボディで、VGA・30フレーム/秒のTV画質動画と3.2Mピクセルの静止画が撮影できる注目の1台の実力を探ってみた。

 なお、本稿では実際の使用感を中心にまとめている。スペックの詳細などは、発表時の記事を参照してもらいたい。

手のひらサイズのムービーデジカメ「Xacti DMX-C1」

 実はこの新ムービーデジカメの登場を、筆者は“予言”していた。

 9月30日に掲載したXactiシリーズのエントリー機「DSC-J2」のレビュー記事で筆者は、

 近年増えているMPEG-4形式を採用し、同社ならではの動画技術を駆使して高画質なムービー撮影ができる“Xacti”の登場を願っている。

という言葉で締めくくっていた。図らずも、記事掲載後のわずか2日後に、筆者の狙いどおりの新製品が登場したというわけだ。

“TV画質並み”のMPEG-4動画撮影を手のひらサイズで

 動画撮影が可能な“ムービーデジカメ”(DSC-MZ3までの呼称は“動画デジカメ”)の動画記録形式には、同社はこれまで一貫してQuickTime方式を採用してきた。QuickTimeは高画質だが記録サイズがどうしても大きくなる。高圧縮率ながら高画質な記録ができるMPEG-4方式の採用を望む声は以前から多かった。

 Xacti DMX-C1(以下、Xacti C1)の最大の特徴は、動画記録方式に世界標準ISO規格準拠のMPEG-4方式(拡張子.mp4)を採用し、最大でVGA・30フレーム/秒の“TV画質並み”の動画を撮影できる点だ。

 MPEG-4方式の動画記録モードは「TV-SHQ(VGA・30fps、3Mbps)」「TV-HQ(VGA・30fps、2Mbps)」「TV-S(QVGA・30fps)」「Web-HQ(QVGA・15fps)」「Web-S(QCIF・15fps)」の5種類があり、用途にあった画質を選択できる。

 実際に“TV画質並み”といえる映像は、VGA・30フレーム/秒のTV-SHQとTV-HQだ。両者の違いは「ビットレート」だが、1.5倍の転送速度の差が画質にどれくらい影響を与えるものなのかを、両モードで撮影した映像を見比べてもらいたい(ムービー再生にはQuickTime Player Version6.3以降が必要)。

3MbpsのTV-SHQモード。ムービーはこちらをクリック(約12Mバイト)

 デジカメの動画機能は15フレーム/秒以下のものが多く、どうしてもパラパラ漫画みたいな“カクカク感”があった。Xacti C1では、TV-SHQ/TV-HQともに30フレーム/秒というTV映像並みのフレーム数が、動画の滑らかさに結びついている。

 ビットレートの違いは、撮影シーンや被写体によって「影響のあるもの」と「影響の少ないもの」に分かれるようだ。

2MbpsのTV-HQモード。ムービーはこちらをクリック(約16Mバイト)

 TV-HQでの前半の映像は、早大とテムザックが共同開発した2足歩行ロボットの歩行シーンを撮影したものだが、もともとロボットの歩き方がぎこちないせいか、ビットレートの少なさはそれほど気にならない。一方、後半の映像は、開業したての東海道新幹線JR品川駅に入ってきた“500系のぞみ”を撮影したものだが、暗部や車体にブロックノイズが目立つ。

 Xacti C1のメニューは、最近のXactiシリーズと同様にカメラまかせで気軽に撮れるBASICモードと、より細かな設定が行えるEXPERTモードの2種類を切り替えて使うのだが、実はBASICモードではTV-HQまでしか選べない。最高画質の動画を撮影するには、EXPERTモードを使わなければいけないのだ。

3MbpsのTV-SHQモードはEXPERTモードを使わなければいけない
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