コストパフォーマンスと画質のバランスがよい6色機――キヤノン PIXUS 960i(1/2 ページ)

» 2004年03月22日 18時25分 公開
[今藤弘一,ITmedia]

 今回紹介する「PIXUS 960i」(以下、960i)は、ラインアップから見ると、昨年発表された「PIXUS 990i」(以下、990i)の次に位置するモデルで、写真画質を追求したプリンタである。

PIXUS 960i

 960iは、2002年に発売された「PIXUS 950i」と同じヘッドを搭載しているが、解像度やインクドロップサイズ(2ピコリットル)は上位モデルの990iと同じだ。990iより取り入れられた画像処理技術「Newキヤノンデジタルフォトカラー」は960iにも搭載されており、鮮やかでくっきりとした画質を得られるのが特徴だ。つまり、PIXUS 950iをリファインしてNewキヤノンデジタルフォトカラーを搭載したモデルが960i、とも言えるだろう。

 960iと990iの違いは下の表のようになるが、一番大きな違いは、990iのインクは7色であるのに対し、960iは990i搭載のRedインクを除く6色となっていることだ。また、990iの実売価格が3万6000円程度であるのに対して、960iは2万9000円程度と、多少安い設定となっている。

 表■960iと990iの比較
機種名 990i 960i
解像度 800×2400dpi
インク 7色(BK、Y、M、C、PM、PC、R) 6色(BK、Y、M、C、PM、PC)
ノズル数 5376(768×7) 3072(512×6)
速度(モノクロ/カラー) 16/12ppm 10/10ppm
最速PhotoSpeed(A4) 1.6ppm 1ppm
990i搭載のRedインクを除く6色(BK、Y、M、C、PM、PC)を搭載

 960iのインタフェースとしては、全面にPictBridge対応のUSB1.1、背面にUSB2.0(High-Speed)ポートとUSB1.1対応ポートの計3ポートが用意されている。USB2.0に対応しているPCでは、上のUSB2.0ポートを利用することで、高速な印刷が実現できる。

前面電源ボタン下に用意されているPictBridge対応USBポート
背面にはUSB2.0(High-Speed)ポート(上)とUSB1.1対応ポート(下)が用意されている

 なお、A4版の用紙を入れ替えることなく、L版やはがきサイズの用紙を印字できる「フォトペーパーカセット」と、CD/DVDメディアダイレクトプリント用の「CD-R トレイガイド」が、960iにも付属する。フォトペーパーカセットは意外と便利で、カセットのダイヤルを回してセットすれば、すぐに印刷できるのは便利だ。

 ただし、A4の用紙を若干引っ張って上にあげてからフォトペーパーカセットのダイヤルを回さないと、うまく用紙をセットできないようだ。このあたりは少し扱いづらく感じたが、すべて入れ替えるよりもユーザビリティに優れているのは言うまでもないだろう。

960iに付属するフォトペーパーカセット。ダイヤルを左に回すとセットできる

 また960iは、用紙を外してペーパーガイド類を折りたためば、フタにすることができるようになっている。最近のプリンタにはたいてい取り入れられているが、これにより、使わないときはホコリの進入を防げるわけだ。

ペーパーガイド類をたたんでホコリの侵入を防げる
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