続いて背面に回ると、巨大な2.5インチの液晶ディスプレイがある。光学ファインダーはない。
液晶パネルには、シャープが開発した「モバイルASV液晶」をいち早く採用した。視野角が160度と広く、半透過型ながらコントラスト比も300:1と高くて見やすいのが特徴だ。
確かにデジカメ用液晶ディスプレイの中では、トップクラスの見やすさである。屋外でもコントラストがしっかりあり、視野角も広いので、カメラを顔の正面に持って来なくてもよいし、大勢で再生画面を覗き込む時も、これならみんなで同じ画像を見ることができる。
同じく2.5インチの液晶パネルを使ったDSC-T1も視野角は広かったが、コントラストが低く、特に屋外では鮮やかさに欠けるという欠点があったが、AZ-1にはそれがない。実際の写りよりも鮮やかに見えるほどだ。
背面の特徴は液晶パネルのみならず、ズームボタンと「MENU/OK」ボタンしかないシンプルさにもある。コンパクトカメラに付き物だった十字キーがないのだ。
その代わりに用意されたのが、右肩にあるコントロールダイヤル。これをクルクルと回すことで、パラメータ選択などを行う仕組みだ。
パラメータの指定は、MENU/OKボタンを出してメニューを表示し、コントロールダイヤルを回して選択、MENU/OKボタンで実行という流れだ。ダイヤル自体にはクリック機能がないので、ダイヤルとMENU/OKボタンの組み合わせで作業する。今までのCAMEDIAシリーズとはまったく異なった新しいインタフェースだが、これはこれでシンプルで非常にわかりやすい。
キャンセルは、右側面にある「BACK/NEXT」ボタンで行う。右側面には、他にも撮影/再生モードの切り替えスイッチや電源ボタンがある。前面と背面をとことんシンプルにし、その分右側面に持ってきたというデザインだ。ただ、デザインはともかく、電源ボタンが右側面下部にあるのはなんとも押しづらく、とっさのオン/オフには向かないと思う。
撮影機能はフルオート系で、いたってシンプルだ。撮影モードはプログラムオートとシーンモードのみで、ISO感度はオートのみ(ISO64〜250)、ホワイトバランスもプリセットがいくつか用意されているが、カスタム設定はない。露出補正もメニューの中、それも2ページ目にあり、とっさに補正するには向かない。基本的にカメラ任せで気軽に使うデジカメなのだ。
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