ディスプレイは、15型液晶(1024×768ピクセル表示対応)と17型ワイド液晶(1280×768ピクセル)の2種類のタイプが用意されている。画面サイズの違いのほか、17型ワイドでは、VALUESTARシリーズではお馴染みのSoundVuシステムを搭載し、迫力のサウンド再生が可能だ。どちらも共通してサブウーファを内蔵している。
ディスプレイ右下部分には、「VISUAL」「DIMMER」「NIGHT MODE」の3つのボタンを装備。VISUALボタンでは、ディスプレイの輝度をワンタッチでMAXに切り替えられ、TVやDVDを視聴するときにすぐに明るくしたり、もとに戻すことができる。
DIMMERボタンは、TVやDVDを視聴するときなどに、電源やディスクのアクセスランプをワンタッチで消灯可能。NIGHT MODEボタンは、映像と音声を消すことができ、夜中に予約録画を実行するときなどに便利な機能だ。
また、パワーLEDには、光によるさまざまな演出も採り入れられている。電源を入れたときにはグリーンだった光が、Windowsの起動とともにミントブルーへ変わり、サスペンド時にはブルーの光がゆっくり点滅。キーボードの収納/引き出し時には黄色に一瞬光るなど、操作に合わせて変化する。
そのほか、壁紙やスクリーンセーバーなどを選ぶスタイルセレクターでは、店頭モデルのVALUESTAR Sと、タイプSだけのデスクトップテーマも用意されている。こうしたビジュアル面で細かな部分にも、こだわりや配慮がみられるのも本機の特徴と言えるだろう。
なお、インタフェースは、前面パネルと左右側面に配置され、背面には端子類は一切装備されていない。このため、壁面などにぎりぎりまで寄せて設置することもできる。リビングなどでの使用を想定すると、設置場所が制限されにくいのが嬉しいところだ。
タイプSのセレクションメニューで選択できる主な仕様は、CPUがPentium M/1.50GHzまたはCeleron M/1.20GHz、メモリは256Mバイト/512Mバイト/768Mバイト/1024Mバイト(PC2700対応)、HDDは約80Gバイト/約160Gバイト/約200Gバイト/約250Gバイトなどとなっている。
グラフィックス機能には、共通でATI MOBILITY RADEON 9000 IGPを搭載。CPUやグラフィックはノートPC用のものが採用されているので、店頭モデル「VALUESTAR S VS700/9D」(Celeron M 1.20GHz、メモリ256Mバイト、HDD約160Gバイト)を使用して行ったベンチマークテスト結果は、他のデスクトップ機に比べればさほど高スコアというわけではない。
それでも、チップセット内蔵のグラフィック機能でありながら、FINAL FANTASY XIも動作するし(認定モデルではないが)、HDDに関しては他のデスクトップ機と同等のスコアとなっており、どのような用途でも楽しめる仕様となっている。
PCMark04 | |
CPU | 2227 |
Memory | 1623 |
Graphics | 716 |
HDD | 4134 |
3DMark03 | |
1024×768ピクセル32bit | 259 |
FINAL FANTASY XI Official BenchMark 2 | |
Lowモード | 1628 |
Highモード | 1298 |
これまで見てきたように、タイプSの最大の魅力は、デザインや使い勝手が追求された機能や装備にあると言えるだろう。パフォーマンスを重視したモデルではないが、録画データの編集や、ファイル変換といった負荷の高い作業をおこなうのであれば、CPUにはPentium M/1.50GHzを選択するのがおすすめだ。Pentium M/1.50GHzは、店頭モデルでは用意されておらず、タイプSのみで搭載が可能となっている。
構成例として、Pentium M/1.50GHz、512Mバイトメモリ、約160GバイトHDD、17型ワイド液晶ディスプレイを選択した場合が20万8740円(6月17日現在)と、コストパフォーマンスもかなり高い。録画機能を多用するならHDD容量を増やしたり、LANケーブルの取り回しが面倒な場合は、トリプルワイヤレスLANを搭載するのもよいだろう。
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