　日本ヒューレット・パッカード（日本HP）の「HP Compaq Buisiness Notebook nx9110/CTシリーズ」（以下、nx9110）は、BTOに対応するA4サイズのノートPCだ。CPUにはデスクトップ向けのものを採用しており、Celeron/2.80GHz、メモリ256Mバイト、14インチ液晶、30GバイトHDD、最大24倍速CD-ROM、Windows XP Home Editionを選んだ場合では8万9880円と、コストパフォーマンスの高いモデルになっている。いずれもオンラインショッピングサイトの「HP Directplus」で購入できる。

日本ヒューレット・パッカードの「HP Compaq Buisiness Notebook nx9110/CTシリーズ」

　基本的にはSOHOを中心とした企業向けのモデルなのだが、同社の「HP Compaq Business Notebook nx9010」などにも搭載された「JBL Proステレオスピーカー」が採用されており、個人がDVDを気軽に楽しめる低価格マシン、としても興味をそそるところだ。

　では、スペックから見ていこう。nx9110に用意されているCPUは、先ほど述べたCeleron/2.80GHzのほか、Pentium 4/2.80GHz、ハイパースレッディング・テクノロジに対応したPentium 4/3.06GHz、同3.20GHzの4種類から選択可能だ。

　チップセットは全モデル共通で、ATI Technologiesの「MOBILITY RADEON 9000 IGP」を採用しており、グラフィックスは内蔵の機能を利用する。ビデオメモリは、メインメモリ256Mバイト以下を搭載するときには64Mバイト、512Mバイト以上の時には128Mバイトとなる。なお、メインメモリはPC2700対応のDDR SDRAMが用意されており、最低256Mバイトから最大2048Mバイトまで選択が可能だ。

　nx9110に用意されている光学ドライブは5種類。最大24倍速のCD-ROMドライブから、DVD-ROMドライブ、DVD-ROM＆CD-R/RWコンボドライブ（CD-ROM最大24倍速、CD-R最大24倍速、CD-RW最大10倍速）、DVD+RWドライブ（DVD+R最大2倍速、DVD+RW最大2倍速、CD-R最大16倍速、CD-RW最大8倍速）が用意されている。

　最近のトレンドとして、DVD-RAMやDVD+-Rの読み書きもできるDVDスーパーマルチドライブ搭載マシンが多くなっているのだが、残念ながらnc9110には用意されていない。企業向けでここまで利用することはない、という判断だと思われるが、個人用途でDVDレコーダーなどと連携させたい場合は注意が必要だろう。

nc9110に用意されている光学ドライブ

　nc9110で利用できるインタフェースは豊富だ。PCカードスロット（Type I/II×1）のほか、SDメモリーカード、MMC、スマートメディア、メモリースティック、メモリースティックPROに対応する「5in1メディアスロット」が標準で用意されているほか、BTOで選択すれば、FDDも搭載可能だ。

　また、nc9110の特徴として「USBデジタルドライブ」を選択できることが挙げられる。これはSDメモリーカードを内蔵して、メモリキー代わりに利用できるものだ。USBコネクタが用意されているので、SDメモリーカードスロットがない機種でも使えるため、ファイルのやりとりに便利だろう。BTOでは、FDDの代わりにUSBデジタルドライブを内蔵するように設定することも可能だ。

SDメモリーカードをメモリキー代わりに利用できるUSBデジタルドライブ

　このほかのインタフェースとしては、外部ディスプレイコネクタ、IEEE1394、S端子出力、USB2.0ポート×3、パラレルポートが用意される。ネットワークは100BASE-TX/10BASE-T対応のRJ45コネクタが標準で搭載されるほか、IEEE802.11a/b/g対応の無線LANも選べるようになっている。