持ちやすい小型なスクエアボディの520万画素機――FinePix F450(1/3 ページ)

» 2004年07月28日 08時00分 公開
[石井英男,ITmedia]

質感の高いステンレスボディ

 「FinePix F450」(以下、F450)と同時に発表された「FinePix F440」(以下、F440)は、FinePixシリーズの中でも、コンパクトでスタイリッシュな「F」シリーズに属する製品だ。今回登場した2製品は、「ファインピックス スクエア ミニ」という愛称が付けられていることからも分かるように、真四角なデザインを採用していることが特徴だ。

 F450は520万画素CCDを搭載、F440は410万画素CCDを搭載しているが、CCD画素数以外の仕様はほぼ同一だ。F450のボディサイズは、74.5(幅)×62.3(高さ)×21.3(奥行き)ミリで、重量は約165グラム(バッテリー、xD-ピクチャーカードを含む)である。

 昨年11月に登場したFinePix F420のボディサイズは、77(幅)×69(高さ)×26.4(奥行き)ミリで、重量は約175グラム(バッテリー、xD-ピクチャカードを含む)であったため、体積は約3割小さくなり、重量は約10グラム軽くなっている。

 携帯性はコンパクトデジカメの中でもトップクラスだ。特に、奥行きが21.3ミリとスリムになったので、ポケットなどに入れても違和感なく持ち歩けるのは嬉しい。

 ボディは質感の高いステンレス製で、上位モデルのF450ではシルバーのみだが、F440では、シルバー、ワインレッド、ホワイトの3色が用意されている。

スクエアと銘打っているが、完全に正方形というわけではない。ズームレンズは3段沈胴式である

 基本的な操作体系はF420を継承しているが、メニューボタンやFボタンのサイズが大きくなり、操作性はより向上している。上面にはシャッターボタンしかないので、他人に撮影してもらう場合でも、間違えて電源ボタンなどを押されてしまう心配はない。

 またF420では、液晶ディスプレイとして1.8インチ液晶を搭載していたが、F450ではひと回り大きな2インチ液晶を採用していることも評価できる。背面には、モードスイッチやマクロボタン、ズームレバー、ストロボボタン、フォトモードボタン、メニューボタン、DSIPボタンが用意されている。

上面には、シャッターボタンのみしかないので、シャッターを押そうとして電源を切ってしまう心配はない
背面には、モードスイッチやマクロボタン、ズームレバー、ストロボボタン、フォトモードボタン、メニューボタン、DSIPボタンが用意されている
液晶ディスプレイとして2インチ低温ポリシリコン液晶を搭載。表示も鮮やかで見やすい

通常の正方画素CCDを採用

 F450では撮像素子として1/2.5インチCCDを採用している。FinePixシリーズでは、独自のハニカムCCDを採用していることが特徴であったが、F450(F440も)では、一般的な正方画素CDDに変更されている。

 ハニカムCCDは画素面積が広く、感度が高いという利点がある。ハニカムCCD採用のF420の基本感度はISO160(AUTOでは125から)であったのに対し、F450では基本感度がISO80と、半分になってしまっていることは残念だ。

 レンズは、光学3.4倍ズームレンズ(35ミリフィルム換算38〜130ミリ)を採用。薄型化を実現するために、レンズの一部がスライドして収納される構造になっている(ペンタックスのスライディングレンズと似た構造)。広角端での開放絞りはF2.8と比較的明るいが、望遠端ではF5.5とかなり暗めなので、暗い場所では手ぶれに気を付けたい。

 なお、デジタルズームも搭載しているが、デジタルズームの倍率は撮影解像度によって異なり、最高解像度ではデジタルズームは利用できない(デジタルズームによる画像の劣化を最小限に抑えているためで、一概に悪いとはいえない)。

 記録媒体としては、xD-ピクチャーカードを採用。16MバイトのxD-ピクチャーカードが付属しているが、実用的に使うのなら、より大容量のxD-ピクチャーカードが必要になるだろう。記録画素数は、2592×1944ピクセル/2048×1536ピクセル/1600×1200ピクセル/640×480ピクセルから選択できる。

バッテリーは薄型化されたが、撮影枚数は増加

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