5インチベイ搭載、生PEG再生対応――自作するビデオプレーヤー「DVDCUBE」を試す週末アキバPick UP!レビュー(2/2 ページ)

» 2004年09月01日 17時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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魅力のクイックレスポンス、ただし120Gバイト以上の領域と日本語ファイル名には未対応

 次にHDDを内蔵してみる。タイムリーのWebサイト内製品情報では、HDDは120Gバイトまでとの記述があり、BigDrive非対応かと思われたが、手元の250Gバイト製品(Maxtor MaxLine Plus IIs)を組み込んでみると、PCからは特に問題なく250Gバイト全量を認識し、120Gバイト以上ファイルを読み書きしても問題はなかった。

 しかしAVプレーヤー側では、120Gバイトを超えて書き込んだファイルは再生できなかったり、まったく違うファイル(初期に書き込んだファイルなど)を再生してしまうといった挙動を示した。どうやらAVプレーヤー側の機能が120Gバイト超のパーティションに正常にアクセスきないようだ。BigDrive対応PCにBigDrive非対応のOSをインストールし、137Gバイト超でフォーマット済みのHDDを接続した場合と同じ症状である。

 もっともHDDを内蔵させる場合、サポートするファイルシステムはFAT/FAT32となる(AVプレーヤー側ではNTFSは正常認識されない)ため、Windows XPやWindows 2000 ProfessionalのOS機能では、32Gバイトまでのパーティションしか作成できない。専用のフォーマッタなども付属されないので注意が必要だ。今回は、シマンテック「ノートン・パーティションマジック 8.0」(ITmedia Shoppingで価格をチェックする)を利用してフォーマットしたが、複数のパーティションを作成しても先頭のパーティションしか認識されなかった点も注意すべき点だろう。

photo このようにドライブの固定は底面部で行うタイプ。3.5インチHDDもマウンタなしで固定できる

 外付けHDDとして利用する場合は、BigDrive対応HDDでも問題なく動作し、動画ファイルを書き込んだ場合の書み込み速度は20Mバイト/秒程度でぴしゃりと安定していた。今回使用したHDDはIDE接続なら実測50Mバイト/秒程度の読み書き速度は持っているので、USB-IDEブリッジの性能限界が20Mバイト/秒程度のようだ。たとえば、キャプチャーカードでの録画で標準画質とされる1時間分のMPEG-2/4Mbpsの録画ファイルのコピーは、1分半強程かかる計算になる。

 AVプレーヤーとして起動すると、リモコンでの電源ONから5秒程度でフォルダやファイル一覧メニューが表示される。付属リモコンにより上下左右方向キー、決定キーで再生するファイルを選ぶだけだ。動作は非常に俊敏でストレスは皆無、再生も瞬時に開始されるレスポンスには好感が持てる。筆者の知る限り、ネットワーク対応AVプレーヤーやHDD/DVDレコーダなどとは比較にならない位のクイックレスポンスだった。

 なおファイル名の表示は日本語非対応である。DVDメディアなら保存できるファイル数がさほど多くないだろうから不便は少ないかもしれないが、保存できるファイル数が多くなるHDDだとやはり不便そうだ。オリジナルのファイル名の変更が面倒なら、英数字の名称でフォルダを作成し、分かりやすく分類して記録しておくといいだろう。

photo このように日本語ファイル名は見事に化ける。こまめにフォルダ分けし、フォルダ名は英数字にしておくとよさそうだ(右)

 また筆者が確認した範囲では、全角空白を含んだファイル名のファイルはまったく認識されなかった。こればかりは運用で回避する方法がないので、PCの方でファイル名を変更しておくしかなさそうだ。

 ただし、日本語ファイル名が表示されないという難点も操作性である程度カバーできる。再生中でも、リモコンの「PREV」「NEXT」キーで前後のファイル間をすばやく移動でき、再生も瞬時に切り替えられる。先頭部分を再生させながらお目当てのファイルを探すといった作業時にもそれほど苦痛ではない。また一覧の状態で「TITLE」ボタンを押すと、選択しているファイルから最大9ファイルを数秒ずつ再生しながらサムネイル一覧を表示し、このサムネイルから再生ファイルを指定することもできる。

photo 最大9ファイルをサムネイル表示が可能。サムネイルはファイルの先頭から5秒程度の位置が表示される
photo スペアナの表示も可能。凝った画面デザインではないが、音楽再生時には結構楽しい

HDDリムーバブルケースと組み合わせればHDD保存派に最適

 DVDCUBEは5インチベイを備え、DVDドライブを組み合わせることで安価なDVD-Video&生PEGプレーヤーにもなる。これはこれで魅力的なのだが、最近は生PEGやMPEG-4再生対応のDVDプレーヤーが1万円を切っていることを考慮すると、コストパフォーマンスにもちょっと疑問符がついてしまうし、DVD-VR非対応も惜しまれる所だ。DVD-VR対応のDVDプレーヤーは意外と高価だったりするからだ。

 もっともDVDCUBEの一番魅力的な使い方は、5インチベイが生きるHDDリムーバブルケースとの組み合せかもしれない。3.5インチHDDと国内メーカーのレコーダブルDVDメディアとのビット単価はさほど変わらないので、手間を考えたらPCで録画した番組の保存はHDDという“HDD派”な人も結構多いだろう。2.5インチHDDケースを兼ねたAVプレーヤーも流行だが、より安価な3.5インチHDDをリムーバブル環境でも利用できる本製品の方が魅力的と思う人は多いのではないだろうか。

photo これこそがDVDCUBEのおいしい使い方となるであろう、奥行き208ミリのリムーバルケース、オウルテックの「OWL-AF80IP」を組み込んだ

 このように奥行きが208ミリのリームバブルケース、オウルテック「OWL-AF80IP」(ITmedia Shoppingで価格をチェックする)を用いたが、余裕で収まり、デザインのバランスも悪くない。ただし奥行きが長めのリムーバブルケースでは収まらない場合もあるので注意したい。なお、対応できるリムーバブルケースとのセット販売でもしてくれると、より安心でいいと思うのだが。

 日本語ファイル名に非対応、AVプレーヤーモードではHDDが120Gバイトまでしか認識されないなど制限も若干多いが、非常におもしろい製品であることは間違いない。9月に発売が予定されているMPEG-4対応(おそらくDivXやXVid対応)の「DVDCUBE+MPEG4」にも大いに期待したいところだ。

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