ホロンから登場する「DaViDeo4 Pro」はDVDビデオ活用ユーティリティである「DaViDeo」シリーズの集大成とも言える製品だ。DVDビデオディスクやHDD上のDVDビデオフォーマットで保存されたフォルダから、高速なトランスコードやフォーマット変換を行うことで、様々な用途に応じたレコーダブル光メディアコピーやファイルへの変換が可能だ。
パッケージで「DVDマルチ・ダビング」を謳うとおり、その機能は極めて豊富だ。コピー先をメディア別に分けるとレコーダブルDVDメディア、レコーダブルCDメディア、HDD(ファイル)となり、DivXやWMVといった主にPCで楽しめる高画質、高圧縮フォーマットへの変換はもちろん、ポケットPCやCLIEで再生可能なファイルへの変換も行える。
今回、音楽CDとしてのコピーも可能となった。日本語版に先行搭載されたこの機能により、ビデオクリップや音楽ライブなどをカーオーディオで楽しむこともできる。
また重要なのは、これらの多種多様な機能を極めて簡単に利用できることだ。DVDドライブもしくはDVDフォルダを指定し、フォーマット変換を7種類から選択、コピー先のメディアサイズやファイルサイズ、もしくは画質や音質を設定するだけだ。DivXやWMVでの細かなエンコード設定は行えないが、その分操作はシンプルだし、手軽に高画質化を享受できるのがうれしい。
DVDメディアへのコピーは、2層DVDをリーズナブルなDVD-RやDVD+R(1層)へコピーするために2つの機能が提供される。「Fit to DVD」では再エンコードよりずっと高速なトランスコード機能で動画を圧縮して1枚に、「Split to DVD」ではオリジナルの画質を保持して2枚に分割してくれる。もちろんチャプターなどもそのままコピーしてくれる。
注目すべきはやはり、トランスコードを用いた「Fit to DVD」だろう。今回PCで8Mbpsで2時間録画した番組(約7.2GB)をDVD+DLにDVDビデオとして書込み、これをHDD上にコピーしてから「Fit to DVD」でDVD-R 1枚に圧縮コピーする作業を行ってみたが、Pentium 4 2.4CGHzのPCで(以降の検証も同様)ファイル変換に要した時間は僅か15分程であった。お気に入りの番組はDVD+DLに高画質で保存し、普段の視聴用にはDVDプレイヤーなどでの再生互換性も考慮してDVD-RやDVD+Rにコピーといった使い方も気軽に行える処理速度だ。
リーズナブルなCD-Rに動画を最大4時間保存、さらにDVDプレイヤーで再生可能な汎用性まで持つのがHyperVideo方式だ。VideoCDは本来MPEG1の約1.1Mbpsにビットレートが固定されている。しかしDVDプレイヤーであれば実際には異なるビットレートでも再生可能なことを利用し、より低ビットレートに再エンコードすることでCD-Rに長時間の動画保存し、なおかつ高い再生互換性を確保している。
今回のバージョンアップでは、量子化マトリクスの改善により、高画質化が図られた。
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