レビュー
» 2004年10月13日 08時00分 公開

ちょっとレトロでかっこいいレンズ回転式デジカメ――Optio X (2/4)

[荻窪圭,ITmedia]

白トビ黒ツブレ警告機能付き

 では肝心の撮影だ。

 このユニークなデザインが実際に使いやすいかといわれると、結構微妙なところではある。どうしてもカメラを支えるべき右手側が窮屈でしっかりグリップするのが困難だからだ。だからといって、親指と人差し指でボディを上下で挟むような持ち方はしたくないので苦労するわけだが、ある程度割り切って使い慣れれば実に楽しい。

 何しろレンズ部が回転してくれるのだ。

 普段の撮影でもレンズ部を45度くらい回転させて、ボディを胸の前において撮るのがいい。そうすれば肘をしっかり身体につけたままで撮れるからブレづらいし、液晶モニタを少し見下ろす形になるので楽なのだ。カメラを顔の前に構えるのはあまり好きじゃないのである。

 さらにレンズ部を回転させてお腹のアタリに持ってくると適度なローアングルになり、そのまましゃがむと地面スレスレから撮れる。自由な高さで撮れるけれども、常に液晶モニタを見やすい方向に置けるので身体を酷使しなくていいというのが回転式レンズのいいところなのだ。

自分撮りをするときはこんなスタイルになる。この状態ではレンズ部もボディもブラックになるのもデザイン上のポイント

 最近は回転式液晶モニタのモデルが多いが、使いやすいのはレンズ部が回転するカメラだ。ボディが回転しないため、常に押しやすい自然な位置にシャッターが来るからである。液晶モニタ回転式だと、ローアングルで撮るときシャッターボタンを押しづらいが(手首を思い切り曲げないとグリップできない)、レンズ回転式だとボディと右手の関係は一定なので無理がないのである。

 ただしレンズ回転式だと、縦方向ローアングル撮影ができない。まあそれは普通のデジカメと思って多少割り切るしかない。

 では撮影してみよう。実は撮影機能にもいろんな新しさやユニークさが詰まっていて飽きない。

 まず液晶モニタを見ていると、頻繁に白いところが黄色くなったり、暗いところが赤くなったりする。実はコレ、リアルタイムヒストグラム表示をオンにすると現れる白トビや黒ツブレの警告機能なのだ。Optio 750Zから採用された新機能で、液晶モニタだけだとわかりづらい白トビや黒ツブレが一目で分かるので、それを見ながら露出補正ができて便利なのである。

 ただ、常時白トビ黒ツブレを見せてくれなくてもいいと思う。シャッターを半押しした時点で分かれば対処できるし、半押しをしてAEを働かせた時点で変わることもあるわけで、ちょっと目にうるさい。これがうるさいと思ったらヒストグラム表示をオフにすればいいのだが、ダイナミックレンジが広いデジカメではないのでできるだけ表示したい。悩ましいところだ。

画面にもっともたくさん情報を表示した状態の撮影画面。ヒストグラム表示をオンにすると黒ツブレ部が黄色に、白トビ部は赤色に塗られるので一目で分かる。この場合はタイヤのあたりがツブれているという警告が出ている。便利だが、シャッター半押しの時だけ出ればいいという気も

 構図を決めたらシャッターを半押しにしてAFを働かせる。明るいところなら待たされずにピントが合うが、ちょっと暗いところや逆光時はだとAFにかなり時間がかかる。これはちょっとつらいところだ。逆光時など後ピンになるケースもまま見られた。

 絵的にはコントラストが高めで硬調系。色は鮮やかでハマるとキレイだが、フルオートでのヒット率はあまり高くないという印象だ。特にオートホワイトバランスの精度やテレ側で撮影したときの甘さが気になるところだ。

 ホワイトバランスはオートの他、4つのプリセットと、マニュアル設定がある。オートホワイトバランスは室内だと対応しきれないケースもあるため、マニュアルでセットしたいことも多いだろう。

 ISO感度はオートの他、80/160/320の3段階。最低感度を80にし、そこから1段ずつ上げている。

 できるだけISO 80で撮りたいが、わずかなざらつきも気になるような被写体(空や人肌)以外はISO 160でも実用的だ。回転レンズを生かし、ブレにくいホールディングを心がければ(例えば、液晶モニタを上に向け、お腹の上あたりに固定して撮るようにすればかなりぶれづらくなる)結構いけるだろう。

 撮影機能は結構多く、マニュアル露出こそないものの、AFモードはオートとマクロ系の他に風景(遠景固定)やマニュアルフォーカスもあるし、測光パターンも評価測光・中央重点測光、スポット測光と揃っている。

 充実しているのがオートブラケットで、露出の他、ホワイトバランス、シャープネス、彩度、コントラストの5つの項目でブラケット撮影が可能だ。これはなかなか便利。

 薄型コンパクト機でありながら、インターバル撮影もできる。

 これらの機能はMENUで呼び出すものとFnキーで呼び出すものに分かれている。Fnキーを押すと十字スティックの左、上、右にそれぞれ発光モード、ドライブモード、フォーカスモードが割り当てられており、Fnキー→スティックで項目決定→スティックの上下でパラメータ決定という流れで操作できる。

 MENUはいくつかのタブに分かれており、撮影メニューは3ページに渡っている。これがなかなか操作しづらい。硬めの十字スティックは誤動作も多く細かい作業に向かないのだ。それはマイメニュー機能でフォローする。メニューの項目上でスティックの中央を押すとそれをマイメニューに登録できるのだ。よく使うものだけをマイメニューに入れておくと、次からはMENUボタンを押すたびにマイメニューにジャンプするので、速やかに項目をセットできる。

 筆者は感度・ホワイトバランス・フォーマットをマイメニューに入れてみた(フォーマットがすぐできるのは結構便利)。

 こういう機能は「COOLPIX 8400/8800」などハイエンド機にしかなかったものであり、こういう常時携帯系コンパクト機にいれてきたのはユニークだ。

MENUボタンを押すとタブで分けられた各種メニューが表示される
マイメニューには全メニューから必要な項目だけをセットできる。項目を選んでスティックの中央を押すと項目の並び順を入れ替えられるので便利
Fnボタンを押すと発光モード、ドライブモード、フォーカスモードの3つを操作できる
フォーカスを選ぶと縦に項目が並ぶ。フォーカスモードは結構多くて使いこなしがいがある

充実したシーンモード

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